2011年2月14日月曜日

親の喫煙

独ハイデルベルク大学の研究で、就学前の幼児(5,6歳)で親が喫煙している場合に、収縮期血圧(SBP)と拡張期血圧(DBP)が有意に上昇することがわかった。家族全体の生活習慣の改善が次世代の心血管リスクを改善するようだ。
調査は2007~08年、幼稚園の最終学年の4,236人(平均年齢5.7±0.4歳)を対象として実施。調査項目は血圧、高血圧に関連する可能性のある親の喫煙、身長、体重、胎児期、環境、家族などの危険因子だった。
その結果、父親の28.5%、母親の20.7%が喫煙しており、少なくとも片方の親が喫煙していたのは33.4%、両親とも喫煙していたのは11.9%だった。
子供の血圧は身長およびBMIと強い関連があり、肥満児ではやせ児よりSBP、DBPとも有意に高かった。また、早産あるいは低出生体重児では、正常出生体重児と比べSBPの有意な上昇が認められた。
親の高血圧や肥満、低い学歴や職業階級も子供の血圧の上昇に関連していた。親の喫煙は、非喫煙と比べ、子供のSBPを1.0mmHg、DBPを0.5mmHg上昇させていた。有意ではないが、女児より男児で影響が大きかった。
親の喫煙は、BMI、出生体重、親の高血圧といった潜在的交絡因子の調整後も子供のSBPに独立して影響しており、親の肥満、高血圧、喫煙の3つがそろった場合、危険因子がない場合と比べてSBPが3.2mmHg、DBPが2.9mmHg高かった。

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