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2010年10月19日火曜日

花粉症

気象情報会社「ウェザーニューズ」は、来春のスギとヒノキ(北海道はシラカバ)の花粉飛散量予測を発表した。全国平均で今年の5倍、近畿だと10倍、関東は7~8倍とみている。シラカバ花粉は今年と同等か多くなる見込み。
今夏の記録的猛暑と日照時間の長さから、雄花生産量が多くなるとみられるという。花粉症は無関係と思っていた人も来春は油断できなくなりそう。早めの対策が必要なようだ。
今春と比べた各地域の予測は以下の通り。
北海道1~2倍▽東北北部5~6倍▽東北南部2~3倍▽関東、甲信、北陸、東海7~8倍▽近畿10倍▽山陰2~3倍▽山陽5~6倍▽四国6~7倍▽九州2倍。

2010年9月3日金曜日

妊娠ストレスと喘息リスク

ハーバード大学の研究で、妊娠中のストレスが出生児の喘息リスクを高める可能性があることがわかった。
以前の研究では妊娠中の母親のストレスが胎児の免疫系の発達に影響する可能性が示唆されていた。
今回の研究では、ストレスの多い環境下にいる母親から生まれた乳児と、ストレスの低い母親から生まれた乳児の臍帯血中の免疫機能マーカーが比較検討された。
被験者は、都市部在住の妊婦で、そのうち20%が法定貧困レベルを下回っており、父親ないし妊娠中の母親に喘息またはアレルギーの既往歴があった。家庭(家庭内暴力を含む)、地域(コミュニティーの暴力)での生活におけるさまざまなストレス因子について詳細に質問し、557家族から回答が得られた。
研究では、出産時に採取した臍帯血から免疫細胞を分離して、多数の因子(粉塵、ゴキブリなどアレルギー源、ウイルス性および細菌性刺激物質)で刺激し、さまざまなサイトカインの産生を分析した。これは、環境に対して乳児の免疫がどのように反応するかの指標となる。
その結果、所定の刺激物質に対するサイトカインの放出パターンは、母親のストレスレベル(自己報告)によって異なることが示唆された。
ストレスの高い母親の胎盤で認められたサイトカインの産生パターンにより、出生児の免疫機能が確認できるが、胎児が成長すれば,喘息とアレルギーの発症リスクのマーカーとなるかもしれない。
今回の研究の結果は、母親の心理的ストレスが児の免疫反応プログラミングに関与していることと、この影響が妊娠中から始まっていることを示唆している。
今回検討した乳児が成長すれば、これらの因子が喘息とアレルギー発症にどのように関与しているか確認することができるだろう。

2010年8月2日月曜日

食事と小児喘息

週に3回以上ハンバーガーを食べる子供は喘息および喘鳴のリスクが高く、果物、野菜および魚の豊富な食事を摂っている子供はリスクが低いことが新しい研究でわかった。研究では、富裕国および貧困国を含めた20カ国の小児5万人のデータを収集。子どもの主な食生活および喘息の有無を親に尋ねるとともに、約3万人の小児のアレルギー検査を実施した。その結果、富裕国、貧困国ともに果物を多く摂取している小児は喘鳴が少なかったほか、富裕国では魚の摂取、貧困国では加熱した青野菜の摂取が喘鳴の予防になるようであった。これは、果物と野菜に豊富な抗酸化ビタミン類および生理活性物質、魚に含まれるオメガ-3脂肪酸によるものと考えられるという。一方、ハンバーガーを多く食べる小児は生涯の喘息、喘鳴の罹病率が高かった。なお、肉類全般による喘鳴リスクの増大は認められなかったという。今回の研究で、喘息の原因の1つが食事に関連している可能性が示唆され、抗酸化物質および不飽和脂肪酸が何らかの役割を演じているということが推測された。オーストラリアの研究グループが、高脂肪食または低脂肪食を摂取した後の喘息患者の検査を実施した結果、高脂肪食により炎症が悪化し、肺機能が低下することが明らかにされた。この研究の結果から、脂肪の摂取を減らすことが喘息管理に有用であることもわかった。

2010年8月1日日曜日

虫刺され(治療と予防)

虫刺されは市販の外用薬で対処することも多い。地域の薬局の強みは、虫刺され被害が多発している場所や虫の種類などの情報が入ること。自覚症状や刺されたと思われる状況などを薬剤師に伝えることで原因を絞り込み、適切な対処につながることもある。市販薬は抗ヒスタミン、かゆみ止め、消炎、殺菌などの成分の組み合わせ、薬の形状(液体、軟こう、クリーム)の違いによってさまざまな種類がある。薬局では薬剤師などが、かゆみなどの症状の強さ、過去に刺されたときに症状の悪化が長く続いた経験があるかなどをたずねた上で、適切な薬を勧める。かゆみなどの症状が強い場合はステロイドの入った薬を勧めることもあるが、市販薬には医療用に比べ穏やかなステロイドが使用されている。市販薬を1、2日使って症状が変わらなかったり悪化した場合は、医療機関の受診を勧められる。予防策としては市販の虫よけ剤が有効。主成分の「ディート」は皮膚に対する安全性は確認されているが、鼻や口からの吸入を避けるため、スプレー型の場合、小さな子どもに対しては大人が手に吹き付けた液体を首などに塗ってあげるとよい。

2010年7月31日土曜日

ハチ刺症の応急処置

・口で毒を吸い出さない(毒吸引器で吸い出す)
・きれいな水で患部を洗う
・患部を冷やす(毒の吸収を遅らせる)
・患部に残った針には触らない(針をつまむと残った毒を体内に押し込む可能性がある)
・(腕、足の場合)患部より上を軽く縛る
・患者を移動させるときは担架などを使う(背負うと患者の胸が圧迫されるため)

2010年7月30日金曜日

ハチ刺症

命にかかわることがある虫刺されがハチ。気分が悪い、息苦しい、体から力が抜けるなどの症状がある場合はすぐに救急車を呼ぶべきである。全身症状がなくても、複数個所を刺されたら早急に救急外来を受診しなければならない。ハチに刺されると有毒物質で痛みや皮膚の赤みが生じ、だんだん膨らみが増す。初めての場合は痛みだけで済むが、2回目以降では、刺された直後よりも2、3日後に症状が最も強くなり、1週間前後で治まることが多い。刺されたら、アウトドア専門店などで販売されている毒吸引器で吸い出し、患部をきれいな水で洗う。アンモニア水や尿にハチ毒を中和する効果はなく、患部にかけてはいけない。口内の粘膜や傷から毒が入り込む危険もあり、口で吸い出すことも避けたい。最も心配なのは、血圧低下や呼吸停止などの急性アレルギー反応「アナフィラキシーショック」。刺されて7分で死亡したケースもある。初めて刺されたときでも、一度に数十匹に刺されると何日も体内にハチ毒が残り、数日後にショックを起こすこともあるので注意が必要。

2010年7月29日木曜日

虫刺され

一口に虫刺されといっても、虫の種類や過去に刺された頻度などによって症状は千差万別。ハチはもちろん、蚊やブユでも炎症が強ければ皮膚科に相談した方が良い。虫刺されは、医療現場では虫刺症、虫咬症などと呼ばれる。原因は、①蚊やブユなどが血を吸うときに注入する血液の凝固を防ぐ物質と②ハチやムカデ、ドクガの幼虫(毛虫)などが攻撃や保身のために持つ有毒物質に大別される。家庭でも頻繁に経験するのは、蚊やノミ、ブユに刺され、かゆみやぷつんと膨らんだ赤い発疹などが出るケース。蚊などの血液凝固を防ぐ物質は有毒ではないが、人の体が「異物」と判断するため、アレルギー反応によるかゆみや赤みが起こる。一般的に、生まれて初めて蚊に刺されたときは無症状だが、何度か刺されると1~2日後に症状が出るようになる(遅延型反応)。繰り返し刺されて幼稚園~小学生くらいの年齢になると、刺されてすぐに出る症状(即時型反応)と遅延型の両方が出る。刺されて症状が出てから1、2時間程度でいったん治まったあと、再び赤みやかゆみ、腫れが数日以上続くケースだ。さらに同じ虫に刺され続けると、最後にはアレルギー反応が出なくなることがある。治療は、激しいかゆみがあるときは患部を冷やし、ステロイドの入った塗り薬などを使う。炎症が強ければ抗ヒスタミン剤なども内服する。虫刺されのように見えても実は肝疾患や血液疾患、金属アレルギーなど別の病気が原因のこともある。

2010年7月27日火曜日

アレルギー抑制分子

筑波大免疫学教室は、花粉症やぜんそく、アトピー性皮膚炎などのアレルギーの発症を抑える分子を突き止めた。この分子の活動を強める薬を開発すれば、アレルギーを抑える根本的な治療につながるかもしれない。花粉やダニなどのアレルギーの原因となる抗原が体内に侵入し、「IgE」という抗体と結び付き、肥満細胞と結合すると、肥満細胞から炎症を引き起こすヒスタミンなどの化学物質が放出されてアレルギー症状が出る。研究では、この肥満細胞の活性化を抑える分子を発見した。この分子に刺激を加えると活性化し、肥満細胞から放出される化学物質は約半分に抑えられた。今回の研究では、この分子を「アラジン1」と名付けたようだ。

2010年7月9日金曜日

経口免疫療法

食物アレルギーの原因となる食物を食べることで、アレルギーを治す経口免疫療法(経口減感作療法)が注目を集めている。治療につながる仕組みには不明な点も多いが、原因食物を食べないことしか対処法がなかった食物アレルギーを食べて治す方法として期待は高い。経口免疫療法は、最初に食物負荷試験と呼ばれるテストを行う。微量の原因食物を摂取し、食べてもアレルギーが起きない限界量を調べ、それを下回る量から徐々に摂取量を増やしていく。食べてアレルギーを治すという考え方は以前からあった。しかし長年食物アレルギーの治療は、原因食物を食べない除去食療法中心という考えが支配的。国内では08年、神奈川県立こども医療センターが、卵アレルギー患者に経口免疫療法を行った成功例を日本アレルギー学会で発表し、注目が集まった。前後して海外でも成功例が多く報告されている。同センターのアレルギー科は食べる量、回数は、アレルギー治療として行っていた減感作注射を参考にしている。現在、経口免疫療法は、国立病院機構相模原病院など各地の病院で実施されている。いずれも臨床研究として取り組んでいる段階で、摂取量を増やすペースなど手法は各病院によって違う。アナフィラキシー発症の危険もあるため、医師の監視下で行うのが大原則。成果の一方で課題も多い。一度飲めるようになりながら、アナフィラキシーを起こしたり、耐性が元に戻ってしまうケースもある。そもそも、食べることがどのように免疫系に作用してアレルギー克服につながるのか、はっきりとはわかっていない。一般的に、乳児期に食物アレルギーだった子どもでも、小学校入学時には9割ほどが自然に耐性を獲得する。相模原病院臨床研究センターは「経口免疫療法が最も適しているのは、学童以上で重度のアナフィラキシータイプのアレルギーが残る子ども。未就学児の場合は、食物負荷試験で食べられる量を決めながら、耐性獲得を待つ対応でいいのではないか」と話す。同センターは昨年度から厚生労働省研究班として、重症例に対する経口免疫療法の治療効果の解析を始めている。患者の選択や応用できる食品の範囲など、研究しなければならない課題は多いが、重症の患者を誤食の恐怖から解放できるようになることの意義は大きい。