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2011年2月15日火曜日

乳製品で減量促進

イスラエルのネゲブ・ベングリオン大学保健栄養センターと保健科学部の研究で、減量目的のダイエットを受けた者のうち乳製品からのカルシウム(Ca)摂取量が最大であった者では、ダイエット法にかかわらず全く摂取しなかった者よりも体重の減少度が大きかったことがわかった。
今回の試験はイスラエルの核研究センターで実施されたもので、過体重の男女(40~65歳)300例以上が2年間にわたって低脂肪食、地中海食、および低炭水化物食を含む各種ダイエット法を行った。
その結果、試験開始後6カ月時点における乳製品からのCa摂取量が583mgと最も多かった群では、2年後の減量プログラム終了時点で、体重が5.3kg減少していたのに対し、同摂取量が156mgと最も少なかった群では体重減少量は3.3kgにとどまっていた。
今回の試験ではさらに、研究開始後6カ月の時点で血中ビタミンD濃度が高い者では、体重の減量度合が大きいことが示された。また、過体重の者では血中ビタミンD濃度が低いことも確認された。
これまでの研究により、過体重の者では血中ビタミンD濃度が低いことが明らかになっているが、今回、減量に成功した者では血中ビタミンD濃度が高かった。このような傾向は低炭水化物食、低脂肪食、地中海食のいずれのダイエットを行っているかにかかわらず、2年の試験期間を通じて一貫して見られた。
Ca吸収を高めるビタミンDは、日光を浴びる以外に、ビタミン強化ミルク、脂肪に富む魚、卵から得られる。
しかし一般には、得られるビタミンDの推奨1日摂取量(400 IU;グラス4杯のミルクに相当)を満たしている者は少ないようだ。

2011年2月12日土曜日

スポーツ飲料に注意

テキサス大学公衆衛生学部行動科学の研究で、果物や野菜を食べ、運動するなど健康的な生活習慣を実践している小児でも、糖質などを添加したスポーツ飲料の大量摂取が健康に悪影響を及ぼす可能性があることがわかった。
小児や親は、これらの飲料を“健康に良いもの”と考えがちだが、実際には糖質が多く、栄養価は低い。
今回の研究では、テキサス州の中学2年から高校2年までの1万5,283人を対象に、糖質入り飲料(SSB)、ソーダ、非炭酸の味付けされたスポーツ飲料(flavored and sports beverage;FSB)と(1)不健康な食物の摂取(2)健康的な食物の摂取(3)身体活動レベル—との関係を調べ、これらの飲料摂取と関連する生活パターンを検討した。SSBには炭酸の有無にかかわらず、糖質や高果糖コーンシロップなどの高カロリー甘味料が添加された飲料が含まれた(100%果汁を除く)。
その結果、テキサス州の小児の28%が、1日に3回以上SSBを摂取していた。
SSB、ソーダ、FSBの摂取量はいずれも不健康な生活パターンと関連していた。その一方で、FSBの摂取量は、野菜や果物の摂取、運動などの健康的な生活習慣とも正の相関を示した。このような関連はソーダ摂取では認められず、むしろ健康的な習慣と負の相関が示された。
スポーツ飲料は健康的なライフスタイルとマッチする飲料として販売されており、ソーダとは別物として扱われている。しかし、実際のところ、このような飲料では果汁含有率は極めて低い上、不必要にカロリーが高い。今回の研究の結果、FSBには糖質が含まれているにもかかわらず、誰もが健康に良いと誤解している事実が浮き彫りになった。
米疾病管理センター(CDC)によると、米国の小児と青年(2~19歳)のうち17%近くが肥満傾向にあり、SSBの摂取量増加が全米の高肥満率に拍車をかけているのかもしれない。
これらの飲料の摂取は体重を増加させる可能性があり、1日にソーダもしくは他のSSBを1缶飲むだけで、体重が1年で4.5kg以上増加する可能性がある。
果汁ジュースはたとえ100%果汁であっても高カロリーなので、1日に1杯以上摂取すべきではない。果汁ジュースよりも果物そのものの方が栄養価は高い。また、スポーツ飲料は激しい運動のとき以外は摂取すべきではなく、それ以外の場合は水を飲むべきである。
青年とその親は、FSBに添加されている糖質について知る必要がある。FSBを大量に摂取すると、運動で得られた効果が台無しになる。肥満を予防するためには、FSBに関する誤解を解くことが重要なようだ。

2010年8月21日土曜日

小児肥満(2)

非薬物治療がすべての肥満治療,特に小児肥満治療の基礎であるべきで,常に第一選択治療とされるべきだ。ある論評は,家庭に根差した行動療法プログラムにより,食習慣,身体活動習慣,思考パターンの変更を目的としたライフスタイル介入を行うことで,短期的・長期的に有意かつ臨床的に意義のあるレベルで小児と青年期の肥満を減少させることができると結論付けている。
英国などのガイドラインは,具体的なカロリー摂取量を明示せずに行動療法を強調している。
エネルギー消費による減量の奨励は,食事習慣への介入ほど注目されていなかったが,今回の報告ではテレビ視聴を制限するなど,身体を動かさない習慣を減らすことへの介入が検討され,有望であることがわかった。
食習慣の変更に関する戦略として,ニューヨーク州立大学バッファロー校が開発した食品に関する交通信号システム(摂取を控えるべき有害な食品に赤,適量を摂取すべき食品に黄色,常に摂取すべき食品に緑のマークを表示)などがある。
米国心臓協会が提唱する動機付け面接は,習慣の変更に対する準備ができていないと感じている親にとって有用だ。居住地域で肥満青少年を対象とした夏期合宿を行うことについては,短期の有効性が確認されているが,長期の影響に関してはまだ不明である。

2010年8月19日木曜日

食種とタイミング

アラバマ大学バーミングハム校公衆衛生学部疫学科の新たな研究によると、“王様のような朝食、王子のような昼食、貧民のような夕食を取れ”という昔の格言は、実際のところ、メタボリックシンドロームを予防するうえで最も優れたアドバイスのようだ。研究では、朝目覚めた後に高脂肪食を与えたマウスの代謝が正常であることを明らかにした。反対に、朝に高炭水化物食をより多く摂取したマウスでは、メタボリックシンドロームの指標である体重増加、肥満、耐糖能障害などの異常が生じるという。
今回のマウスの実験では、食物の種類や摂取のタイミングがメタボリックシンドロームの発症に影響しうるか否かが検討された。そしてその結果、目覚め時の脂肪摂取がきわめて効果的に脂肪代謝を刺激し、その日1日の摂取において、さまざまな種類の食物に対する反応スイッチが“オン”になることを見出した。
一方、目覚めたときに炭水化物を与えると、1日中炭水化物代謝のスイッチが入った状態となり、別の食物を摂取させても炭水化物代謝が優位に働くという。
1日の最初の食事が、その日の代謝系を左右するようだ。今回の実験から、炭水化物の豊富な朝食を取ると、その日の炭水化物利用が促進されるが、脂肪の豊富な朝食を取ると、炭水化物から脂肪へとエネルギー利用が移行するような代謝系へと変化することがわかった。
さらに、この研究から得られた重要な知見として、就寝前のマウスに低カロリー食を摂取させたことが、健康増進につながった点を挙げている。逆に、就寝前に高脂肪食を与えたマウスでは、体重増加、肥満、耐糖能異常、高インスリン血症、高トリグリセライド血症、高レプチン血症などを来した。