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2011年3月4日金曜日

リンゴ病

両頬が赤くなるのが特徴で、リンゴ病と呼ばれる感染症、伝染性紅斑の患者が全国で増え、2000年以降では2007年に次いで多いことが国立感染症研究所のまとめで分かった。
4~6年周期で流行しており、例年は夏ごろがピーク。今年は流行する可能性があるようだ。
せきやくしゃみのほか接触によって感染し、感染自体を防ぐことは難しい。患者は子どもが多いが、妊婦が感染すると、胎児の組織などに液体がたまる胎児水腫や流産の恐れもある。保育園や幼稚園、小学校で流行している場合は、妊婦は施設に立ち入らないようにするなど、注意が必要。
最新の集計によると、都道府県別では福岡が最多で、宮崎、石川、宮城の順。31都府県で前週より増えている。
1月からの累計では、4~5歳が32・9%、6~7歳が25・9%、2~3歳が17・0%。
原因ウイルスはヒトパルボウイルスB19。頬や腕、脚などが赤くなるほか、かぜのような症状を示すが、症状が出ない不顕性感染も多い。成人の場合は頬が赤くなることは少ないが、関節痛や関節炎が起きる。潜伏期は10~20日で、頬が赤くなる頃にはすでに感染力は弱まっているため、登園・登校停止の対象とはならない。

2010年9月18日土曜日

はしか

はしか(麻疹(ましん))の予防接種率が伸び悩んでいる。国は接種率95%以上で人口100万人当たりの感染者が1人未満になる「排除」の状態を目指している。だが、09年度の接種率は1歳の定期接種では93・6%と目標に近いものの、13歳と18歳を対象にした追加接種では、それぞれ85・9%、77・0%にとどまった。幼少期のはしか感染には、難病発症の可能性があり、はしかの早期根絶には接種率の向上が鍵を握っている。
はしかウイルスが原因で発病する亜急性硬化性全脳炎(SSPE)という難病がある。SSPEは特に学童期に発症することがある中枢神経疾患。一度感染したはしかウイルスが脳に潜伏後、SSPEウイルスに変異して数年後に発病。原因は不明で治療法はなく、ゆっくりと神経症状が進んで意識がなくなり、やがて死に至る。発生頻度は、はしか患者10万人に1人とされる。
国立感染症研究所によると、はしか患者は高校や大学で流行した07年に子どもだけで計3133人、08年は成人も含めて計1万1012人に上った。今年の患者数も8月4日現在計326人で、人口100万人当たり約2・7人と流行が続いている。
はしかは接触や飛沫、空気のいずれでも感染する。はしかウイルスの直径は100-250ナノメートル(ナノは10億分の1)で、飛沫核の状態で空中を飛び、それを吸い込むことで感染するため、マスクでの予防は難しい。唯一の予防方法は、ワクチン接種ではしかに対する免疫をつけておくことだ。
予防接種をしない人が増えると感染が広がる。はしかワクチンは通常、1回接種すれば95%以上の人に免疫ができる。毎年、95%程度の接種率を保てば、患者発生はほぼゼロに抑えられるという。また、はしか患者が20万-30万人いれば、そのうち数人がやがてSSPEを発病する。だが患者が1000人を切れば、この病で亡くなる人がいなくなることにつながるという。

 ■12年度までの麻疹ワクチン定期接種対象者 
第1期 1歳以上2歳未満
第2期 小学校入学前年度の1年間にあたる子ども
第3期 中学1年生に相当する年齢
第4期 高校3年生に相当する年齢
 ※第3、4期は08年度から5年間の期限付き措置
 ※定期接種期間中は無料。厚生労働省は2回接種することを勧めている

2010年8月23日月曜日

日本脳炎注意報

熊本県は8月18日、県内全域に今年初の日本脳炎注意報を発令した。県が16日に豚20頭に行った日本脳炎ウイルスの抗体検査で、2週間以内に感染したとみられる豚7頭が確認されたためだそうだ。

日本脳炎は、蚊(コガタアカイエカ)が媒介するウイルスで起こる感染症。夏から秋にかけて患者が発生し、発病すると5~15日の潜伏期間を経て40度以上の高熱やけいれん発作、昏睡状態などの症状が1週間ほど続くことがある。熊本県内では2009年、2007年に各1人が感染したという。

熊本県は
〈1〉 蚊の多い場所では長袖や長ズボンを着用し、虫よけ剤を使用する
〈2〉 家の周りの小さな水たまりをなくし、蚊の発生源を減らす
〈3〉 休養や栄養、睡眠を十分に取り、過労を避ける
ことなどを呼びかけている。

2010年7月11日日曜日

百日咳(2)

百日ぜき菌が原因で、せきやくしゃみ、接触で感染し、感染力は強い。潜伏期間は1週間~10日程度で、風邪に似た症状で始まり、次第にせきがひどくなる。息を吸い込むときに「ヒュー」という音が出たり、夜間に発作が起きたりする。定期接種で乳幼児期にジフテリア、破傷風との3種混合ワクチンの接種を4回受けるが、接種を受けるまでは感染のリスクが高く、乳幼児は肺炎や脳症など重い合併症が起きる恐れもある。大人は特徴的な症状は少ない。

2010年7月10日土曜日

百日咳(1)

感染するとしつこいせきが長期間続き、乳児では死亡する場合もあるため、子どもの流行が警戒されてきた百日ぜきで、大人の患者が急増し、今年は小児科から報告される患者の半数以上を20歳以上が占めていることが国立感染症研究所の分析で分かった。現状のまま有効な対策をとらなければ成人を中心とした流行が毎年継続的に発生し、大人から乳児への感染の増加が懸念される。現在の乳幼児期に加え、思春期などにワクチンを追加接種する方法を早急に検討すべきなようだ。百日ぜきは夏に患者が多いため、今後増加が予想される。近年は大学で集団発生が確認されるなど大人の患者が多い傾向があるが、今年は5月上旬までに報告された患者全数のうち20歳以上が56・0%で、2000年以降で大人の割合が最も高い。百日ぜきの治療には抗菌薬が有効で、早期の投与で症状を軽くし菌を排出する期間の短縮が期待できる。さらに免疫を強めるには、ワクチンの追加接種が有効という。せきが出た場合は、周囲に感染を広げないためにマスクを着用するなど、せきエチケットを心掛けることが重要だ。

2010年6月29日火曜日

流行性角結膜炎

流行性角結膜炎はウイルスで起こる急性の結膜炎のことで、別名「はやり目」ともいわれ、感染力が強い。学校保健安全法上の学校感染症の一つで、感染の恐れがなくなるまで登校禁止となる。また、児童に限らず成人が感染した場合でも原則的に出勤停止となり、特に医療従事者の感染は時に患者への二次感染を引き起こす。

原因・症状
主にアデノウイルス8型により引き起こされるが、19型・37型によっても引き起こされる。以前はプールでうつる夏の病気だったが、近頃では一年中見られるようになった。1~2週間程度の潜伏期の後、発症する。結膜炎+角膜炎を起こすため、角結膜炎と呼ばれる。また全例ではないが、耳前リンパ節の腫脹を伴う。

結膜炎
・充血し、眼脂(めやに)が出る(ひどいときには「めやに」で目が開かないくらいに    
 なる)
・片目発症後、4~5日後に反対側の目も発症する場合が多い
・涙目になったり、まぶたがはれることもある
・視力が少し低下する場合がある
・症状が重くなると、耳前リンパ節が腫れて触ると痛みを伴う
・症状が強い人の場合は、まぶたの裏の結膜に白い膜ができ、眼球の結膜に癒  
 着をおこす
・症状が治まるまで約2~3週間かかる

角膜炎
・透明な角膜に点状の小さな混濁が生じ、眼痛を感じる
・眩しさやかすみを感じる
・視力障害を感じることもある
・黒目の表面がすりむける角膜びらんを伴い、目がゴロゴロしたり、眼痛がひどく       
 なる
・症状が数ヶ月~丸一年に及ぶこともある

診断・治療
結膜炎の原因はウイルス性の他、アレルギー性、細菌性などもあり、初期の段階での判断は難しい。症状や所見から当該疾患が疑われ診断されるが、現在では迅速診断法として抗原抗体反応を利用したELISAクロマトグラフィー法により、簡易キットを用いた早期段階での判断ができるようになってきている。しかし、検査で陰性であっても必ずしもEKCが否定できる訳ではなく、以下に述べる治療をしつつ数日間は経過を見る必要がある。
ウイルスに対する有効な薬剤はない。充血・炎症に対しステロイドの点眼を行い、細菌の混合感染の可能性に対しては、抗菌剤の点眼を行う。 特に新生児や乳幼児では、細菌の混合感染で角膜穿孔を起こす事があるので注意が必要。
角膜炎が強度になり視力低下や場合によっては失明の危険もあるため、早期に治療を開始する事が望ましい。

注意点
主として手を介した接触感染で、ウイルスに感染した眼を手で触れると、手にウイルスが付着し、そのまま、いろんな物に触れると、その物にウイルスが付いて、他の人がそれに触れて感染するという経路がほとんどとなる。
・手をよく洗い、手で目をこすったり、顔に触れたりしないこと。
・休養をとって体力をおとさない。
・風呂は最後に入り、その湯はすぐに捨てる。
・タオル類の共有はやめる。
・治ったように見えても、しばらくの間は外出などは控える。
・流行時には、院内感染による流行拡大もあるため、乳幼児は、診察を受けると
 き以外は病院につれて行かない。また、入院中の患者が感染した場合、急性期
 でない限り強制退院の対象となり得る。
                               <Wikipediaより引用>

2010年6月21日月曜日

ポリオワクチン

厚生労働省は、ポリオ(小児まひ)のワクチン開発を行っている国内4社に対し、生きたウイルスを使っておらず、予防接種による感染の恐れがない「不活化ワクチン」の開発を急ぐよう依頼する文書を出した。国内では現在、毒性は弱いが生きたウイルスを使った「生ワクチン」による予防接種を実施。生ワクチンでは数十万~数百万人に1人の割合でまひなどの症状が出ることがあるため、先進国の多くで使われている不活化ワクチンへの切り替えを求める声が患者団体などから上がっている。厚労省によると、国内4社はジフテリア、百日ぜき、破傷風に不活化ポリオを加えた4種混合ワクチンを開発中で、来年にも薬事承認が申請される見通しという。

2010年6月13日日曜日

手足口病

ピコルナウイルス科のエンテロウイルスの一種が原因となっておこるウイルス性疾患。病名は手のひら、足の裏、口内に水疱が発生することに由来する。原因となるウイルスに、コクサッキーウイルスA16やエンテロウイルス71などが挙げられる。本症は中等度の感染力があり、粘液や外気からの直接感染または感染者の糞便により伝染する。症状としては、発熱 や口唇周囲の紅潮 、手掌と足底の水ぶくれやただれなどがある。ただし、常に全ての徴候が出現するとは限らない。手足口病のための特別な治療はない。ただれた部位の熱や痛みといった個々の症状は、薬物を用いて緩和することができる。本症は、一定の過程を経て進行するウイルス性疾患であり、症状が重篤でない限り、薬が出さないことが多い。通常、感染症が治るまで自宅で安静にすることが病気に苦しむ子供にとって最も大切なことである。熱冷ましは高熱を下げるのに役立ち、水やぬるま湯による入浴もまた、乳幼児の熱を下げるのに役立つ。なお本症は、家畜感染症である口蹄疫とは異なる(口蹄疫の原因もピコルナウイルス科の一種であるが、ヒトにおいては発症しない)。手足口病は通常、乳幼児に感染し、病気としてはごくありふれたものである。 本症は通常、保育所幼稚園での流行として、夏季に起こるのが一般的である。

2010年6月12日土曜日

ヘルパンギーナ2

臨床症状
2~4日の潜伏期を経過し、突然の発熱に続いて咽頭粘膜の発赤が顕著となり、口腔内、主として軟口蓋から口蓋弓にかけての部位に直径1~2mm 、場合により大きいものでは5mmほどの紅暈で囲まれた小水疱が出現する。小水疱はやがて破れ、浅い潰瘍を形成し、疼痛を伴う。発熱については2~4日間程度で解熱し、それにやや遅れて粘膜疹も消失する。発熱時に熱性けいれんを伴うことや、口腔内の疼痛のため不機嫌、拒食、哺乳障害、それによる脱水症などを呈することがあるが、ほとんどは予後良好である。エンテロウイルス感染は多彩な病状を示す疾患であり、ヘルパンギーナの場合にもまれには無菌性髄膜炎、急性心筋炎などを合併することがある。前者の場合には発熱以外に頭痛、嘔吐などに注意すべきであるが、項部硬直は見られないことも多い。後者に関しては、心不全徴候の出現に十分注意することが必要である。鑑別診断として、単純ヘルペスウイルス1型による歯肉口内炎(口腔病変は歯齦・舌に顕著)、手足口病(ヘルパンギーナの場合よりも口腔内前方に水疱疹が見られ、手や足にも水疱疹がある)、アフタ性口内炎(発熱を伴わず、口腔内所見は舌および頬部粘膜に多い)などがあげられる。

治療・予防
通常は対症療法のみであり、発熱や頭痛などに対してはアセトアミノフェンなどを用いることもある。時には脱水に対する治療が必要なこともある。無菌性髄膜炎や心筋炎の合併例では入院治療が必要であるが、後者の場合には特に循環器専門医による治療が望まれる。特異的な予防法はないが、感染者との密接な接触を避けること、流行時にうがいや手指の消毒を励行することなどである。

学校保健法における取り扱い
ヘルパンギーナは学校において予防すべき伝染病の中には明確に規定されてはなく、一律に「学校長の判断によって出席停止の扱いをするもの」とはならない。したがって、欠席者が多くなり、授業などに支障をきたしそうな場合、流行の大きさ、あるいは合併症の発生などから保護者の間で不安が多い場合など、「学校長が学校医と相談をして第3 種学校伝染病としての扱いをすることがあり得る病気」と解釈される。本症では、主症状から回復した後も、ウイルスは長期にわたって便から排泄されることがあるので、急性期のみの登校登園停止による学校・幼稚園・保育園などでの厳密な流行阻止効果は期待ができない。本症の大部分は軽症疾患であり、登校登園については手足口病と同様、流行阻止の目的というよりも患者本人の状態によって判断すべきであると考えられる。

2010年6月5日土曜日

RSウイルス

かぜ症状を起こす呼吸器感染症の原因ウイルスは、数百種にも及ぶといわれる。中でも乳幼児が最も感染しやすいのがRSウイルス。2歳までにほぼすべての子どもが感染し、持病があったり早産だった子どもは重症化しやすいにもかかわらず、認知度は低い。冬季に乳児が鼻汁、せきに続いてゼイゼイ言うような場合は30~40%がRSウイルス感染症によると考えられる。大人は鼻孔などの上気道の感染で済むため症状は軽いが、乳幼児は気管支などの下気道に感染するため、重症化する恐れがある。気管支炎にかかると呼吸困難のため不機嫌になったり、哺乳量が減少し、食欲の減退、嘔吐などを起こす。呼吸の度にゼイゼイ、ヒューヒューという音を伴って小鼻をピクピクさせる様子が見られ、さらに悪化すると血液中の酸素濃度が低下し、唇や顔色が紫色になる「チアノーゼ」が見られるようになる。鼻が詰まって息苦しそうな場合には、早急に小児科を受診すべきだ。RSウイルスは、感染した人のせきで生じた飛沫や気道から分泌された鼻水などに接触することで感染する。さらに鼻や口の粘膜に加えて目からも感染すると考えられている。看護する人や家族、特にかぜ症状の人はマスクをして、手を洗うことも重要になる。RSウイルスは非常に感染力が強く、ウイルスがおもちゃなどに付いて4~7時間は感染力を持つとされる。乳幼児は手近に置いてあるものを何でも口に入れたがる。家庭内にかぜをひいている人がいるときは、アルコールティッシュなどで赤ちゃんの周りのものをこまめに消毒することが大切。ウイルスはエンベロープという表面膜を持つが、せっけんや消毒用アルコール、塩素系消毒薬などに触れると、すぐに感染力を失う。また、流行する秋から春にかけては、特に小さな子どもを人ごみに連れて行かない配慮も必要。RSウイルスは感染しても持続的な免疫ができにくい。予防のためのワクチン開発は30年近く続けられているが、実用化には至っていない。抗体医薬は高価で、最善の予防法は周囲の大人も含めた手洗いなどの励行。