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2012年3月9日金曜日

メタボ健診

生活習慣病を防ぐために2008年度から始まったメタボ健診(特定検診)の10年度の受診率は、43%だったそうだ。「12年度に7割」とする厚生労働省の目標には、ほど遠い状況。

2010年12月11日土曜日

肥満患者でビタミンD欠乏

スウェーデンのウプサラ大学外科の研究で、肥満患者では重度のビタミンD欠乏を来しており、カルシウム(Ca)の代謝が不良であることがわかった。
今回の研究では、肥満患者のビタミンD欠乏だけでなく、全身のCa調節系まで検討された。このような広範囲にわたる検討の結果、肥満患者がCa代謝不良であるという仮説や、同代謝不良が副甲状腺機能になんらかの影響を及ぼしているというこれまでの推論を支持する知見が得られた。
ビタミンD欠乏に至る特異的な機序はいまだ解明されていないが、おそらく肥満がビタミンD欠乏を惹起し、その逆はないと考えられるとしている。
これまでにも肥満がビタミンD欠乏につながる機序については、(1)ビタミンDは脂溶性であるため、脂肪組織に取り込まれて、身体で不足する、(2)肥満の人は屋外で過ごす時間が少ない傾向にあるため、日光に当たる時間が不十分である、など多くの仮説が提唱されている。
研究結果から、肥満患者の治療では特に骨粗鬆症リスクを視野に入れた適切なフォローアップが重要であると言える。さらに、同大学肥満症ユニットでは現在、肥満患者に多量のビタミンDを処方しているが、プライマリケアの段階で、肥満とビタミンD欠乏症に関して意識を高める必要があるだろう。

2010年10月23日土曜日

不健康な四つの習慣

ノルウェーのオスロ大学の研究で、喫煙、運動不足、飲酒、偏った食事という四つの不健康な習慣の重複が、死亡リスクの大幅な増加と関連していることがわかった。
これまでの複数の研究で、(1)喫煙(2)運動不足(3)多量飲酒(4)重要度は劣るが野菜や果物の少ない食事—は、心血管疾患(CVD)、がん、早死などのリスク増と関連していることがわかっている。しかし、これら不健康な習慣の影響を調べた研究のほとんどは、各習慣の独立した影響を検討したものばかりである。
しかし現実には、複数の不健康なライフスタイル要因が併存している可能性がある。このような行動に対する公衆衛生上の影響を理解するには、一つの行動だけでなく、習慣の重複が健康に与える影響を調べる必要がある。
今回の研究では、1984~85年に18歳以上の参加者4,886例に聞き取り調査を行った。不健康な習慣一つにつき1点を加算して、健康習慣スコアを算出した。不健康な習慣は、(1)喫煙(2)果物と野菜の摂取が1日3回未満(3)1週間の運動時間が2時間未満(4)1週間の飲酒量が女性の場合は14単位超(1単位はアルコール8g)、男性の場合は21単位超—とした。
平均20年間の追跡期間中に1,080例が死亡したが、死因の内訳はCVD(431例)、がん(318例)、そのほか(331例)であった。
スコアが4点であった者は、0点であった者と比べて、CVDまたはがんで死亡するリスクが約3倍、そのほかの疾患による死亡リスクが4倍で、全死亡リスクは12歳年上の人と同等であった。また、不健康な習慣の数が一つ増えるごとに、全死亡と各疾患による死亡リスクが増加した。
ライフスタイルをわずかでも改善できれば、相当の効果が得られることが分かっている。今後の公衆衛生政策では、人口全体で健康的な食生活とライフスタイルを向上させるための効率的な方法について考える必要があるようだ。

2010年8月30日月曜日

腹囲とメタボ(2)

日本のメタボ診断基準が腹囲を必須とするのは、腹部に蓄積する内臓脂肪が心筋梗塞などの循環器疾患を引き起こす主因との考え方に基づいてきたからだ。ところが、日本人の循環器疾患発症の傾向を調べた解析によると、内臓脂肪の蓄積だけではなく、血糖値など一部の血液検査値の悪化や食生活によっても危険性が高まる。このため、腹囲を必須とする現在の特定健診は、やせていて循環器疾患の危険性のある人を見落とす恐れがあると指摘されてきた。
男性は40~50歳代の比較的若い世代で腹部肥満が増えており、現在の健診に意味があるとみられていた。だが、最近の研究成果では、50歳前後の男性も腹部肥満の有無と検査値悪化の明確な関係を見いだせていない。
これらの調査結果は、内臓脂肪の蓄積が循環器疾患の原因の一つにすぎないことを示しており、それ以外の要因についても等しくチェックする健診体制の検討が求められることになりそうだ。

2010年8月29日日曜日

腹囲とメタボ(1)

メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の診断基準となる血圧などの検査値の多くは、日本人男性の場合、腹囲に関係なく体重が増えれば悪化する傾向が強いことが、立川メディカルセンター(新潟県長岡市)の調査で分かった。3月には厚生労働省研究班の大規模調査で、女性の腹囲と循環器疾患発症の関連性が低いとの傾向も明らかになり、腹囲を必須とする現在の特定健診のあり方も問われそうだ。
調査の結果、血圧と血糖値は、腹部肥満の有無に関係なく、体重が増加すれば悪化した。また、HDLコレステロールは、腹部肥満がない群だけが体重増加によって悪化し、いずれも腹部肥満との関係は見いだせなかった。一方、中性脂肪は、腹部肥満がある群で体重増加との関係があった。
世界では、メタボ診断基準作りの中心になってきた国際糖尿病連合などが昨年、腹囲を必須とせず、他の血液検査値などと同列に扱う統一基準を発表した。一方、日本の診断基準は、腹囲が必須条件になっている。

2010年8月22日日曜日

睡眠時間とコレステロール

思春期女子の短い睡眠時間が若年成人期の高コレステロール血症の危険因子となる可能性があると、米コロンビア大学などのグループが発表した。同グループは、1994~95年に13~18歳の男女1万4,257例を登録。18~26歳の若年成人となる2001~02年まで追跡し、睡眠時間と高コレステロール血症との関係を調べた。調査の結果、女性では睡眠時間が1時間増すごとに若年成人期に高コレステロール血症と診断される確率が有意に低下した。一方、男性では有意ではないものの、睡眠時間の増加は高コレステロール血症の診断減少と関係していた。