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2014年7月21日月曜日

サッカーの効用

サッカーは60歳以上の男性の健康に多大な恩恵をもたらす可能性がある。こんな研究結果がデンマーク、コペンハーゲン大学の研究でわかった。
 今回の研究の被験者は、6375歳の運動をしていない男性27人。被験者を、サッカーをする群、筋力トレーニングをする群、トレーニングをしない群のいずれかに割り付け、トレーニングを行う2群は週2回、1時間のトレーニングを1年間行った。被験者は全員、試験開始時、4カ月後、12カ月後に身体検査を受けた。
 その結果、サッカー群の被験者では、心機能、筋力、骨密度が有意に改善した。運動をしていなかったころに比べて、サッカーのトレーニングやプレーを行った後には、最大酸素摂取量が15%、インターバル運動の能力が50%、筋の機能が30%改善し、大腿骨頚部の骨密度が2%増加した。
今回の結果は、サッカーは運動していない高齢男性などにとって、効果的で変化に富む、高強度のトレーニングであることを示す強力なエビデンスである。サッカーを始めるのに遅すぎるということはない。サッカーは高齢男性の体力や心臓の健康に寄与し、転倒や骨折のリスクを最小限に抑える。また日常生活においても、心肺機能と筋力が向上するため、活動的に過ごせるようになる。

2011年4月20日水曜日

自転車で体重抑制

ハーバード大学公衆衛生学部の研究グループは閉経前の女性を16年間追跡。自転車の利用や速歩によって体重増加が抑制できることが分かった。この関連は、特に過体重や肥満の女性で顕著に見られ、用量依存的効果があるようだ。
米国成人の66%が過体重または肥満で、小児と青年の16%は過体重、さらに小児と青年の34%が将来過体重になるリスクを持つとされる。これまで、歩行と体重増加を検討した研究はかなり実施されているが、自転車に関するものは少ない。また多くが男性を対象としている。そこで今回の追跡調査では、閉経前女性を対象に自転車の利用と体重管理の関係が評価された。
今回の研究では、閉経前の女性1万8,414人を1989から2005年まで追跡し、 体重がこの期間に5%増加したかどうかが確認された。
開始時(1989年)における1日当たりの活動量を調べたところ、1日30分以上速歩をしている女性は39%にすぎず、自転車に乗っている女性も1.2%にとどまった。
追跡の結果、1989年から2005年にかけて速歩および自転車に費やす時間が増加した者ほど体重増加が抑制され、1日当たりの時間が30分増加するごとに、速歩で−1.81kg、自転車で−1.59kgの体重増加の抑制が認められた。一方、時速3マイル未満の低速歩行では、このような変化は認められなかった。
開始時に自転車に乗らないと回答した女性のうち、2005年までに自転車に乗る時間がたとえ1日に5分であっても増えた者では、体重増加が抑制され(−0.74kg)、対照的に、1989年に15分以上乗っていたが2005年時にその時間が減少した女性では体重が増加した(+2.13kg)。
また、追跡期間中に体重が5%増加する確率を算出したところ、正常体重の女性では2005年に毎週4時間以上自転車に乗っている者で低かった。一方、過体重および肥満の女性では2005年時に毎週2~3時間自転車に乗っている者で低かった。
今回の研究から、自転車に乗ることは、速歩と同様に体重増加の抑制に有効であることが分かった。しかし、米国では16歳以上の通勤・通学人口のうち自転車に乗るのは0.5%程度にすぎず、そのうち女性は23%にすぎないのが現状。自転車は、わざわざジムに行かなくても、日常生活の中で、例えば通勤、通学時や買い物に行く際などに車の代わりとして用いることができる。また、自転車は交通手段であって、目的地に着くことが重要となるため、意識せずに運動が行える良い方法である。

2011年3月6日日曜日

ウオーキング

米ピッツバーグ大学の研究で、身体活動レベルと高齢期の脳サイズとの関連性について長期的に調査し、1週間の歩行距離が長かった者ほど、その後の脳灰白質サイズが保持され、認知機能障害リスクも低かったことがわかった。
脳は中年以降に縮小し、記憶障害を引き起こすことがある。脳灰白質サイズの保持には身体活動が有効だといわれているものの、実際に長期にわたるデータを用いて、この関連性を検討した研究はこれまでなかった。今回の13年にわたる調査の結果、高齢者は運動を取り入れることで、認知症やアルツハイマー病(AD)が予防できることが分かった。
今回の研究では、認知症のない被験者299例(平均年齢78歳)を対象に1週間に何ブロック歩いたかを記録。その9年後に脳サイズを測定し、さらにその4年後に認知障害や認知症の有無について検査した。
研究開始から9年後に脳サイズを測定した結果、歩行距離が長かった者ほど、脳サイズが大きいことが分かった。
また研究開始から13年後に認知機能検査を実施したところ、歩行距離が長かった者では、記憶障害リスクが2分の1であることが分かった。
今回の結果から、規則的な身体活動を行うことで、脳のサイズが保持され、思考や記憶を維持できる可能性が示唆された。全世代に規則的な身体活動を促すための早急な対策が必要であろう。

2010年9月14日火曜日

運動による脂質代謝促進効果

マサチューセッツ総合病院心臓病学・心血管研究センターの研究で、運動により血中の化学物質がどのように変化するかを測定し、運動によって産生される代謝物について調べた結果、健康状態の良好な人では、不良な人に比べ脂質代謝産物が明らかに増加していることを見出した。
運動により汗をかき、心拍を速めることは、疾患を予防し、ひいては寿命を延長させることが知られている。しかし、運動によってこうした効果が得られる理由については、いまだ解明されていない。
エネルギーを消費するすべての体内活動からは代謝物が生じる。代謝物は、血液検査により測定可能であるが、血液には何百種類もの代謝物が含まれ、これらは個人の健康状態を示す化学的情報になる。
今回の研究では、健康状態の良好な人と不良な人とでは運動後の血中代謝物変化が異なるのか否かを検討すべく、参加者がトレッドミルで身体活動を行う前後と最中に血液を採取し、血液中に含まれる200種類を超える代謝物について測定した。
その結果、運動後の血中では脂質、糖、アミノ酸の代謝物が増加し、インスリン分泌や血糖管理に重要なナイアシンアミドや、酸化ストレスの指標となるアラントインも増加していた。また、健康状態の良好な集団では脂質代謝物が98%増加しているにもかかわらず、不良な集団では60~70%しか増加していないことも明らかになった。また驚くべきことに、ボストンマラソンを完走した健康状態のきわめて良好な集団では、1,128%という顕著な増加が見られた。
以上の結果から、健康状態の良好な人では、健康状態の不良な人と比べてカロリーを効率的に燃焼することができるような生化学的変化が循環血中に認められることが示唆された。