2011年2月2日水曜日

緊急避妊薬

女性がレイプされたり、避妊に失敗したりした時に服用する緊急避妊薬「ノルレボ」が近く承認され、今春にも発売される。副作用が少なく、従来の緊急避妊法や妊娠中絶より、体への負担が少ないようだ。
ノルレボは性行為後72時間以内の服用で妊娠の確率が大幅に減るという。海外48か国で承認済み。これまで日本では月経周期異常などの治療薬を転用した緊急避妊法が行われていたが、嘔吐などの副作用があった。ノルレボにはそういった副作用がなく随分楽になる。
ただ、緊急避妊薬の登場で、通常の避妊がおろそかになるとの懸念もある。ノルレボを服用しても100%妊娠を防げるわけではない。緊急的に用いるものと知っておかねばならない。ノルレボの使用には、医師の処方が必要で、健康保険は適用されない。

2011年2月1日火曜日

大腸内視鏡検査

50歳以上の大腸癌患者1688人と対照1932人のデータを用いて、大腸内視鏡検査とその後の大腸癌リスクの関連性を検討した研究がある。それによると、過去10年間に大腸内視鏡検査を受けていると、大腸癌リスクが77%低下するようだ。特に左側大腸癌リスクが、大腸内視鏡検査とポリープ切除によって大幅に低下することがわかった。50歳を過ぎたら大腸内視鏡検査を受けましょう。

2011年1月31日月曜日

都市構造とBMI

ニューヨーク大学バッファロー校都市・地域計画学の研究で、自宅がコンビニエンスストアよりもスーパーマーケットに近い女性ではBMIが低く、家から徒歩5分圏内にレストランが多い女性ほどBMIが高くなることがわかった。
2006年の米国の報告によると、成人の3分の1超が肥満で、その割合は男性より女性でわずかに高かった。
肥満はさまざまな疾患につながることから、公衆衛生上大きな問題となっている。また、肥満に影響する環境因子への注目は高まりつつある。
そこで今回、食品環境や都市構造が女性のBMIに影響を及ぼすか否かを調べるため、特定の地区に居住している女性(172例)を対象に研究が行われた。
 その結果、以下の3つのことがわかった。
 (1)自宅から徒歩5分圏内にレストランが多いほどBMIが高い
 (2)コンビニエンスストアと比較して、自宅の近くにスーパーマーケットや食料品店がある女性では、BMIは平均的に低い
 (3)居住地域での食品環境と都市構造の相互作用が肥満を招いている。例えば、住宅、商業施設、産業施設、オフィスなど多様な形態の建物を同一地域に配置することは身体活動を促すとされているが、その地域にレストランが多い場合は逆にBMIの増加につながる。つまり、本来なら歩くのに適しているはずの地域に住んでいる女性でBMIが高いという矛盾した結果が示された
研究の結果から、今後、都市構造と健康に関して研究を行う際には、食品環境が女性の健康に及ぼす影響を加味しなければならない。また、戦略計画によって、食品環境がどのように改善されるかがわかった。
さらにこの研究で、都市構造を見直し、地域の食品環境を整えることで健康的な食習慣を促す計画・戦略も見いだすことができた。

2011年1月26日水曜日

チョコ募金

バレンタインデーに贈るチョコレートの収益で、がんや白血病に苦しむイラクの子どもたちを支援する「チョコ募金」に、「日本イラク医療支援ネットワーク」が取り組んでいるという。
同ネットは、イラク戦争などの影響で保健行政が停滞し、適切な医療を受けられないイラクの子どもたちを支援するために2004年に発足。気軽に支援の輪に加わってもらえる方法はないかと考え、05年末からバレンタインに贈られる義理チョコを利用した募金を始めた。
インターネットと電話による募金は1口2000円。「六花亭製菓」(北海道帯広市)のチョコ10枚入りの缶4個と、イラクの子どもが絵を描いたカードが送られる。昨年は約3800万円分の薬や医療機器をイラクに贈ったそうだ。

2011年1月24日月曜日

飲酒後仮眠

飲酒後に睡眠を取ると、アルコールの吸収や分解が大幅に遅れることが、国立病院機構久里浜アルコール症センターと札幌医科大の共同研究でわかった。
飲酒後に仮眠して車を運転することの危険性を裏付けるものとして注目される。
同大で昨年3月、20歳代の男女計24人を対象に実験を実施。体重1キロ当たり0・75グラムのアルコール(体重60キロで45グラム=ビール約1リットルに相当)を摂取し、直後に4時間眠った場合と4時間眠らずにいた場合の呼気中のアルコール濃度を比べたところ、眠った場合は眠らない場合の約2倍だった。睡眠により、アルコールを吸収する腸の働きと分解する肝臓の活動が弱まった可能性が高いと分析されている。
また、海外の研究を調べたところ、アルコール分解後、少なくとも3時間は運転技能が低下することもわかった。飲酒後に「仮眠を取ったから大丈夫」と考えるのは危険なようだ。

2011年1月23日日曜日

アルコールの課税効果

たばこ規制においては、価格コントロールが健康被害の軽減に有効であることが示されているが、同じく嗜好品であるアルコール規制の有効性については研究途上にあるようだ。フロリダ大学医療評価・政策学の研究によると、アルコールへの課税率を2倍にすると死亡率が35%減少するそうだ。
2010年5月に採択された世界保健機関(WHO)のアルコール規制に関する指針では、アルコール乱用による健康被害や社会的悪影響を予防する政策介入の1つとして、アルコール課税システムの適正化が盛り込まれた。研究では、アルコールの価格や課税と疾病率および死亡率の関係をシステマチックレビューやメタアナリシスで検討した。
解析の結果、アルコールへの課税や価格規制を強化することにより、健康被害や社会的悪影響が低減される可能性が示された。
暴力、交通事故、性感染症、薬物使用、犯罪などの不正行為についてもアルコールへの課税や価格規制と負の相関関係にあり、統計学的有意差が示された。また、有意差は示されなかったが、自殺についても負の相関傾向が示された。
さらに、アルコールに対する課税率を2倍にすると、アルコールに関連する死亡率が35%低下し、交通事故死は11%、性感染症は6%、暴力は2%、犯罪についても1.4%低下することが示唆された。以上の研究結果より、アルコール価格に影響を与える政策介入は、アルコールに関連する死亡率に重大な影響を及ぼすことがわかった。

2011年1月22日土曜日

乳房再生

乳がんで乳房を切除した患者のため、九州大や大阪大などは今春に複数の国立大や医療機関などによる研究組織を設立し、来年3月までに本人の幹細胞を使って乳房を再生させる治験に乗り出す方針を決めた。
国の承認を受けるためのデータを集め、健康保険が適用される医療を目指すようだ。
乳房修復は現在、シリコーンや本人の脂肪移植が主流。しかしシリコーンには感染症の危険性、脂肪は体内に吸収され効果が持続しないなどの欠点がある。また健康保険も適用されない。
一方、幹細胞は体を作る大もとの細胞で特定の細胞に変化したり自分をコピーしたりできる。九州大などの再建法は、本人の腹部から200~400ミリ・リットル前後の脂肪を採取。専用の分離器で幹細胞を多く含む細胞群を取り出し、乳房を失った部分の筋肉と皮膚の間に2~3ccずつ30~40回注入、生着すると修復される。拒絶反応が起きにくく、より自然な形になるという。