2010年6月30日水曜日

医療制度満足度

日米中など先進、新興22カ国を対象にした医療制度に関する満足度調査で、手ごろで良質な医療を受けられると答えた日本人は15%にとどまり、22カ国中最低レベルであることが分かった。日本は国民皆保険制度があり、長寿社会を誇っているが、高齢者の医療保険の財源確保で苦労している。自国の医療制度に満足している人の割合が高いのはスウェーデン(75%)とカナダ(約70%)で、英国では55%が「満足」と回答。韓国、ロシアなどの満足の割合は30%以下だった。国民皆保険制度が未導入で、オバマ大統領による医療保険制度改革の議論で国論が二分した米国は、回答者の51%が手ごろな医療を受けられると回答した。
日本の満足度が低いのはなぜか? 身近に感じるのは、認知症があると診療を断られるケースが多い。また、超高齢者の、いわゆる老衰を診てくれる医療機関が少なすぎる。

2010年6月29日火曜日

流行性角結膜炎

流行性角結膜炎はウイルスで起こる急性の結膜炎のことで、別名「はやり目」ともいわれ、感染力が強い。学校保健安全法上の学校感染症の一つで、感染の恐れがなくなるまで登校禁止となる。また、児童に限らず成人が感染した場合でも原則的に出勤停止となり、特に医療従事者の感染は時に患者への二次感染を引き起こす。

原因・症状
主にアデノウイルス8型により引き起こされるが、19型・37型によっても引き起こされる。以前はプールでうつる夏の病気だったが、近頃では一年中見られるようになった。1~2週間程度の潜伏期の後、発症する。結膜炎+角膜炎を起こすため、角結膜炎と呼ばれる。また全例ではないが、耳前リンパ節の腫脹を伴う。

結膜炎
・充血し、眼脂(めやに)が出る(ひどいときには「めやに」で目が開かないくらいに    
 なる)
・片目発症後、4~5日後に反対側の目も発症する場合が多い
・涙目になったり、まぶたがはれることもある
・視力が少し低下する場合がある
・症状が重くなると、耳前リンパ節が腫れて触ると痛みを伴う
・症状が強い人の場合は、まぶたの裏の結膜に白い膜ができ、眼球の結膜に癒  
 着をおこす
・症状が治まるまで約2~3週間かかる

角膜炎
・透明な角膜に点状の小さな混濁が生じ、眼痛を感じる
・眩しさやかすみを感じる
・視力障害を感じることもある
・黒目の表面がすりむける角膜びらんを伴い、目がゴロゴロしたり、眼痛がひどく       
 なる
・症状が数ヶ月~丸一年に及ぶこともある

診断・治療
結膜炎の原因はウイルス性の他、アレルギー性、細菌性などもあり、初期の段階での判断は難しい。症状や所見から当該疾患が疑われ診断されるが、現在では迅速診断法として抗原抗体反応を利用したELISAクロマトグラフィー法により、簡易キットを用いた早期段階での判断ができるようになってきている。しかし、検査で陰性であっても必ずしもEKCが否定できる訳ではなく、以下に述べる治療をしつつ数日間は経過を見る必要がある。
ウイルスに対する有効な薬剤はない。充血・炎症に対しステロイドの点眼を行い、細菌の混合感染の可能性に対しては、抗菌剤の点眼を行う。 特に新生児や乳幼児では、細菌の混合感染で角膜穿孔を起こす事があるので注意が必要。
角膜炎が強度になり視力低下や場合によっては失明の危険もあるため、早期に治療を開始する事が望ましい。

注意点
主として手を介した接触感染で、ウイルスに感染した眼を手で触れると、手にウイルスが付着し、そのまま、いろんな物に触れると、その物にウイルスが付いて、他の人がそれに触れて感染するという経路がほとんどとなる。
・手をよく洗い、手で目をこすったり、顔に触れたりしないこと。
・休養をとって体力をおとさない。
・風呂は最後に入り、その湯はすぐに捨てる。
・タオル類の共有はやめる。
・治ったように見えても、しばらくの間は外出などは控える。
・流行時には、院内感染による流行拡大もあるため、乳幼児は、診察を受けると
 き以外は病院につれて行かない。また、入院中の患者が感染した場合、急性期
 でない限り強制退院の対象となり得る。
                               <Wikipediaより引用>

2010年6月28日月曜日

シナプス

慶応大学神経生理学の研究チームは、大人の成熟した脳で神経回路が形成、維持されるのに、2種類のタンパク質の複合体が重要な役割を果たしていることをマウスの実験で解明した。この複合体は、小脳で神経細胞の接着や成熟を促すことを確認。小脳の病気による運動障害の新たな治療法開発につながるのではないかという。人間の脳は、1千億個を超える神経細胞が結合し神経回路をつくっている。細胞と細胞のつなぎ目である「シナプス」は発達に伴って形成され、大人になってからも学習によって改変されるが、大人の脳でシナプスがどのように形成、維持されるかはよく分かっていなかった。研究チームは大人のマウスを使った実験で、小脳にある顆粒細胞とプルキンエ細胞という2種類の神経細胞の間で、「Cbln1」と「GluD2」という2種類のタンパク質が複合体を形成し、細胞と細胞の間で「のり」のように働いて接着を促していることを突き止めた。これらに似たタンパク質は、記憶や学習に関係する海馬や大脳皮質にもあり、将来は、認知症や精神神経疾患の治療法開発にも役立つかもしれない。

2010年6月27日日曜日

後期高齢者健診

75歳以上の後期高齢者の健診受診率が、2009年度は40都道府県で前年度より上がり、全国平均は3ポイント増の24%になる見込みであることが、厚生労働省のまとめで分かった。後期高齢者医療制度が導入された08年度は、ほとんどの都道府県で受診率が低迷。だが制度が浸透して各地で健診の仕組みが整い、増加につながった。受診率が最も高かったのは東京の55%で、次いで富山の44%、群馬と埼玉の36%の順。愛知と熊本は前年度比で10ポイント以上の伸びとなった。受診率が最も低いのは和歌山の5%で、広島の8%、愛媛、長崎の9%と続く。東京と和歌山で10倍以上の差となり、伸び悩む地域の受診率向上が課題となりそうだ。各都道府県の広域連合が昨年12月までに受診率を推計し、厚労省に報告した。10年度については、各広域連合が老人クラブなど地域団体を通じた広報の強化や健診期間の延長を図り、前身の老人保健制度だった07年度の全国平均(26%)を上回る27%を目指す。後期高齢者を対象とした健診は「努力義務」ではあるが、糖尿病など生活習慣病の早期発見などのため、自治体ごとに受診を呼び掛けている。

2010年6月26日土曜日

あんしん情報セット

独り暮らしをしている80歳以上に、医療情報などをまとめて保管するための「あんしん情報セット」を無料配布している自治体がある。緊急時の迅速な救命活動につなげるのが狙い。専用シートに、名前や生年月日、血液型、かかりつけの医療機関、緊急連絡先などを記入。本人の写真、服用中の薬、診察券や薬手帳の写しなどと一緒に、円筒形の専用容器に入れる。容器は救急隊員らが分かりやすいように冷蔵庫で保管し、冷蔵庫の扉に容器があることを知らせる磁石式のステッカーを張る。

2010年6月25日金曜日

悪玉免疫細胞

関節リウマチや多発性硬化症などの原因となる悪玉免疫細胞を作る遺伝子を、東京医科歯科大学などのチームが突き止めた。この遺伝子の働きを抑えれば、関節リウマチなどの新しい治療法になると期待される。英科学誌ネイチャーに12日発表した。免疫細胞は通常、ウイルスなど体内に侵入した異物を探知して攻撃するが、悪玉細胞は自分自身の体も攻撃。神経細胞が傷つけば多発性硬化症、骨なら関節リウマチを引き起こす。同大の研究チームは、関節リウマチ患者の悪玉細胞で「IカッパーBゼータ」という遺伝子が働いているのを発見。マウスでこの遺伝子を働かないようにすると、悪玉細胞の数が通常の5分の1以下に減り、多発性硬化症を起こす薬剤を注射しても発症しなかった。関節リウマチは国内に約70万人、多発性硬化症は約1万2000人の患者がいる。IカッパーBゼータを狙い撃ちする薬を開発できれば、副作用が少ない治療法になるという。

2010年6月24日木曜日

喫煙と肺がん

喫煙率は年々低下しているのに、肺がんで亡くなる人は増えている。たばこは多くの発がん物質を含み、がんの原因の3分の1を占めるとされる。なかでも肺がんは、喫煙と強く関係しており、喫煙者の方が男性で4・4倍、女性で2・8倍なりやすい。日本での肺がんによる死者は1960年に5000人余りだったのが、98年には5万人を超え、胃がんを抜いてがんの種類別死亡原因のワースト1になった。その後も増え続け、2008年は約6万7000人が肺がんで亡くなっている。がんは、正常細胞がゆっくりとがん化していく病気。このため、喫煙率低下の影響が表れるのには、時間がかかる。世界でいち早く、たばこによる健康被害に警鐘を鳴らし、1960年代半ばから消費量が減り始めた米国でも、肺がん死亡率が低下に転じたのは90年代に入ってから。約25年かかった。日本人男性の喫煙率は60年代半ばから年々下がり、09年は39%にまで下がった。だが、たばこ消費量全体の伸びに歯止めがかかったのは90年代半ばになってから。米国の例をあてはめると、日本で肺がん死亡率が減るには、あと10年かかる計算になる。日本人男性の喫煙率は、欧米先進国に比べると、まだまだ高いのも問題。20-50歳代では40%を超える。むしろ、たばこを自由に手に入れることができなかった戦後混乱期に青年期を迎えた1930年代後半生まれの人の肺がん死亡率は低い。ちなみに、がんで亡くなる人が増えている最大の要因は、実は寿命が延びたこと。高齢化の影響を排除した「年齢調整死亡率」でみた場合には、男性の肺がん死亡率は90年代後半から下がり始めている。ただし40年代生まれの患者が増えることで、再び上昇に転じるとの見方もある。禁煙の効果は、個人レベルではもっと早く表れる。国際機関の研究では、禁煙後5-10年以内で肺がんの危険は減り、禁煙期間が長いほど危険度が下がる。たばこの価格を継続して大幅に引き上げる、職場、公共の場所を禁煙化するなどの対策が重要なようだ。