インスリン抵抗性および2型糖尿病の発症には、免疫システム反応のゆがみが関与している可能性が新しい研究でわかった。カナダ、トロント総合病院では、肥満およびインスリン抵抗性患者が有し、非インスリン抵抗性の肥満者はもたない免疫システム抗体を同定。また、免疫システムを改変する薬剤が高脂肪食を与えられたマウスでの正常な血糖値維持に役立つことを発見した。
2型糖尿病では、身体がインスリンを効果的に利用できないため、膵臓はインスリン産生を増加させるが、結果的に必要な量のインスリン産生ができなくなる。原因はまだ明らかではないが、家族間でみられることから遺伝的要因があると考えられる。体重増加と強く関連しているが、過体重のすべての人が発症するわけではなく、研究者らは別の因子を探索している。
過剰な体重が炎症に関連し、これが免疫システム反応のゆがみの原因と考えられる。腹部脂肪が拡大するとスペースがなくなり、脂肪細胞がストレスを受けて炎症を生じ、ついには細胞が死に至り、マクロファージ(大食細胞)がこれを掃除する。免疫系システム細胞のT細胞やB細胞も、ストレスや細胞の死に反応する。B細胞は外部からの異物に対する抗体を作るものだが、肥満の場合、脂肪に対する抗体を作り、それが脂肪細胞を攻撃してインスリン抵抗性とし、脂肪酸の処理を妨げる。この脂肪細胞に対する猛攻が、2型糖尿病だけでなく、脂肪肝、高コレステロール、高血圧にも関連しているという。
今回の研究では、インスリン抵抗性でないマウスに高脂肪食(60%が脂肪)を与えた。6週間目、7週間目に、マウスに抗CD20抗体(非ホジキンリンパ腫治療薬リツキシマブ:B細胞表面のCD20 に結合し、B細胞を破壊する)を投与。投与マウスはインスリン抵抗性を発症せず、血糖値も正常だったが、対照群のマウスはインスリン抵抗性となった。
また、32人の肥満者(半数はインスリン抵抗性)から血液試料を採取。インスリン抵抗性者が有する抗体セットは、非インスリン抵抗性者の抗体と異なっていた。肥満で非インスリン抵抗性の人が有する保護的抗体をもとに、2型糖尿病ワクチンが開発できる可能性がある。ただし、用いられたマウスは雄で、被験者も男性であったことから、この知見が女性にも当てはまるかどうかは不明」としている。さらに、抗CD20抗体は免疫システムを低下させ、重大な副作用を生じる可能性がある点も指摘。他の治療薬があるので、この薬剤が2型糖尿病に用いられるかどうかは確信できない。しかし、免疫システムの構成成分が2型糖尿病発症に寄与しているならば、別のよりよい治療法につながるかもしれない。
2011年5月8日日曜日
2011年5月7日土曜日
避難生活
精神的負担などから睡眠不足が続くと交感神経が緊張状態となり、血圧の上昇を招く。さらに脱水などから血が固まりやすくなり、脳卒中や心筋梗塞の原因となる。
インフルエンザや感染性胃腸炎などの感染症も要注意。また、がれきの撤去や家屋の片づけの際、乾燥したヘドロが空気中に舞い、細菌や化学物質を吸い込むことで肺炎を発症する恐れもある。
粉じんが多い場所を避け、マスクを着用するよう心がけねばならない。
精神面の影響も心配されている。プライバシーが保たれないことや、余震などによるストレスが大きい。避難者同士で炊き出しなどの作業をすることを通じて、自然と愚痴を言い合えるような運営の工夫が欠かせない。
インフルエンザや感染性胃腸炎などの感染症も要注意。また、がれきの撤去や家屋の片づけの際、乾燥したヘドロが空気中に舞い、細菌や化学物質を吸い込むことで肺炎を発症する恐れもある。
粉じんが多い場所を避け、マスクを着用するよう心がけねばならない。
精神面の影響も心配されている。プライバシーが保たれないことや、余震などによるストレスが大きい。避難者同士で炊き出しなどの作業をすることを通じて、自然と愚痴を言い合えるような運営の工夫が欠かせない。
2011年5月6日金曜日
子宮頸がんワクチン
子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)のワクチン接種について、3回の接種を標準スケジュールの初回接種0・2・6ヵ月ばかりでなく、0・3・9ヵ月や0・6・12ヵ月で行っても、効果は非劣性であることが、米国・ワシントン州シアトルで行われた無作為化非劣性試験で確認された。
研究グループは、2007年10月~2010年1月にかけて、ベトナム21ヵ所の学校に通う11~13歳の女生徒903人について、オープンラベルクラスター無作為化試験を行った。研究グループは被験者を無作為に、HPVワクチンを「標準接種(0・2・6ヵ月)」「0・3・9ヵ月」「0・6・12ヵ月」「0・12・24ヵ月」のスケジュールで接種する4群に割り付けた。
3回目接種後1ヵ月に血清抗HPVの幾何平均抗体価(GMT)を調べ、標準接種に対する非劣性試験を行った。各接種群GMT値の標準接種群GMT値に対する割合を調べ、95%信頼区間の下限値が0.5以上であれば非劣性が認められると定義した。
結果、標準接種群の3回接種後のGMT値は、HPV-16が5808.0、HPV-18が1729.9だった。それに対し、9ヵ月スケジュール群のGMT値はそれぞれ5368.5と1502.3、12ヵ月スケジュール群はそれぞれ5716.4と1581.5と、いずれも標準スケジュール群に対する非劣性が認められた。
一方で、24ヵ月スケジュール群については、3692.5と1335.7で、標準スケジュール群に対する非劣性は認められなかった。
このベトナムの青年期女児において、HPVワクチン投与は標準または選択スケジュールにおいても、免疫原性、忍容性ともに良好であった。標準接種法(0・2・6ヵ月)と比較して、2つのスケジュール法(0・3・9ヵ月、0・6・12ヵ月)は、抗体濃度について非劣性であった。
研究グループは、2007年10月~2010年1月にかけて、ベトナム21ヵ所の学校に通う11~13歳の女生徒903人について、オープンラベルクラスター無作為化試験を行った。研究グループは被験者を無作為に、HPVワクチンを「標準接種(0・2・6ヵ月)」「0・3・9ヵ月」「0・6・12ヵ月」「0・12・24ヵ月」のスケジュールで接種する4群に割り付けた。
3回目接種後1ヵ月に血清抗HPVの幾何平均抗体価(GMT)を調べ、標準接種に対する非劣性試験を行った。各接種群GMT値の標準接種群GMT値に対する割合を調べ、95%信頼区間の下限値が0.5以上であれば非劣性が認められると定義した。
結果、標準接種群の3回接種後のGMT値は、HPV-16が5808.0、HPV-18が1729.9だった。それに対し、9ヵ月スケジュール群のGMT値はそれぞれ5368.5と1502.3、12ヵ月スケジュール群はそれぞれ5716.4と1581.5と、いずれも標準スケジュール群に対する非劣性が認められた。
一方で、24ヵ月スケジュール群については、3692.5と1335.7で、標準スケジュール群に対する非劣性は認められなかった。
このベトナムの青年期女児において、HPVワクチン投与は標準または選択スケジュールにおいても、免疫原性、忍容性ともに良好であった。標準接種法(0・2・6ヵ月)と比較して、2つのスケジュール法(0・3・9ヵ月、0・6・12ヵ月)は、抗体濃度について非劣性であった。
2011年5月5日木曜日
低用量アスピリン
低用量アスピリン療法は上部消化管出血リスクを、非投与群との比較で約2倍に増大すること、またそのリスクは、クロピドグレル、経口抗凝固薬、NSAIDs、経口ステロイド大量投与との併用でさらに上昇することが、スペイン薬剤疫学研究センターの研究により明らかにされた。心血管イベントの2次予防として現在、低用量アスピリン単独ならびにクロピドグレル併用療法は標準療法として行われている。しかし臨床試験により、各療法の上部消化管出血リスク増大との関連および併用によるさらなるリスク増大のエビデンスが示されていた。研究では、一般集団における同療法またその他胃粘膜に対し有害作用を有する薬剤の影響について評価を行った。
研究グループは、英国プライマリ・ケアを担う開業医により約300万人の患者データを抽出し、コホート内症例対照研究法にて解析を行った。
2000~2007年に上部消化管出血リスクと診断された40~84歳の患者2,049例をコホート群とし、対照群は年齢、性、暦年をマッチさせた20,000例で、上部消化管出血と低用量アスピリン(75~300mg/d)、クロピドグレル、その他併用薬との関連、相対リスク(RR)を評価した。
その結果、低用量アスピリン療法(75~300mg/日)は上部消化管出血リスクを約2倍に増加させることがわかった。
さらに、アスピリン単独群に比較して、クロピドグレル併用で2倍、抗凝固療法で2倍、非ステロイド系消炎鎮痛剤で2.5倍、ステロイドで4倍も増大することがわかった。
これまでに、一般集団における抗血小板薬の併用療法も含めた十分な消化管出血リスクの検討はなされていなかった。
上部消化管出血は一般集団の1000名あたり、年間0.5-1件発生すると推定されている。 したがって、アスピリン投与で年間1-2名、クロピドグレルや抗凝固療法の併用で2-4名発生することになる。
アスピリンを含めたNSAIDs潰瘍の治癒および予防については、プロトンポンプ阻害薬(PPI)が第一選択治療とされている。わが国では、昨年7月よりPPIランソプラゾール15mgが、「低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制」に対する適応が追加されている。
研究グループは、英国プライマリ・ケアを担う開業医により約300万人の患者データを抽出し、コホート内症例対照研究法にて解析を行った。
2000~2007年に上部消化管出血リスクと診断された40~84歳の患者2,049例をコホート群とし、対照群は年齢、性、暦年をマッチさせた20,000例で、上部消化管出血と低用量アスピリン(75~300mg/d)、クロピドグレル、その他併用薬との関連、相対リスク(RR)を評価した。
その結果、低用量アスピリン療法(75~300mg/日)は上部消化管出血リスクを約2倍に増加させることがわかった。
さらに、アスピリン単独群に比較して、クロピドグレル併用で2倍、抗凝固療法で2倍、非ステロイド系消炎鎮痛剤で2.5倍、ステロイドで4倍も増大することがわかった。
これまでに、一般集団における抗血小板薬の併用療法も含めた十分な消化管出血リスクの検討はなされていなかった。
上部消化管出血は一般集団の1000名あたり、年間0.5-1件発生すると推定されている。 したがって、アスピリン投与で年間1-2名、クロピドグレルや抗凝固療法の併用で2-4名発生することになる。
アスピリンを含めたNSAIDs潰瘍の治癒および予防については、プロトンポンプ阻害薬(PPI)が第一選択治療とされている。わが国では、昨年7月よりPPIランソプラゾール15mgが、「低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制」に対する適応が追加されている。
2011年5月3日火曜日
肥満高齢者
肥満高齢者に対しては減量と運動の介入をワンセットで行うことが、どちらか単独の介入をするよりも身体機能の改善が大きいことが、米国・ワシントン大学医学部老年医学・栄養学部門の研究の結果、わかった。肥満は加齢に伴う身体機能低下の増大や高齢者の虚弱を引き起こすとされるが、肥満高齢者に対する適切な治療については議論の的となっているという。
研究は、1年間にわたり減量、運動介入の単独もしくは併用の効果を評価することを目的に行われた。107例が、対照群、体重管理(ダイエット)群、運動群、体重管理+運動(ダイエット+運動)群に無作為に割り付けられ追跡された。
試験を完了したのは93例(87%)だった。身体機能は、ダイエット+運動群が21%増で、ダイエット群12%増、運動群15%増よりも変化が大きかった。なおこれら3群は、対照群(1%増)よりはいずれも変化が大きかった(P<0.001)。
また、最大酸素消費量の変化は、ダイエット+運動群が17%増で、ダイエット群10%増、運動群8%増と比べ改善が認められた(P<0.001)。
機能状態については、ダイエット+運動群が10%増で、ダイエット群4%よりも変化が大きかった(P<0.001)。
体重の減量は、ダイエット群10%、ダイエット+運動群9%で認められた。しかし運動群や対照群では減量が認められなかった(P<0.001)。
ダイエット+運動群では筋力、平衡感覚、歩行機能について一貫した改善が認められた(すべての比較のP<0.05)。
研究は、1年間にわたり減量、運動介入の単独もしくは併用の効果を評価することを目的に行われた。107例が、対照群、体重管理(ダイエット)群、運動群、体重管理+運動(ダイエット+運動)群に無作為に割り付けられ追跡された。
試験を完了したのは93例(87%)だった。身体機能は、ダイエット+運動群が21%増で、ダイエット群12%増、運動群15%増よりも変化が大きかった。なおこれら3群は、対照群(1%増)よりはいずれも変化が大きかった(P<0.001)。
また、最大酸素消費量の変化は、ダイエット+運動群が17%増で、ダイエット群10%増、運動群8%増と比べ改善が認められた(P<0.001)。
機能状態については、ダイエット+運動群が10%増で、ダイエット群4%よりも変化が大きかった(P<0.001)。
体重の減量は、ダイエット群10%、ダイエット+運動群9%で認められた。しかし運動群や対照群では減量が認められなかった(P<0.001)。
ダイエット+運動群では筋力、平衡感覚、歩行機能について一貫した改善が認められた(すべての比較のP<0.05)。
2011年5月2日月曜日
長時間労働と心疾患
心疾患の危険因子(リスクファクター)に長時間労働を加える時が来たのかもしれない。同僚よりも長時間働くと、心臓発作が起きる可能性が有意に増大することが、英国の事務職を対象とした新しい研究でわかった。労働時間が定期的に1日11時間以上の人は1日7~8時間の人に比べて心疾患を発症する可能性が67%高かったという。
英ロンドン大学ユニバーシティカレッジの社会疫学教室では、低リスク集団に属する英国の公務員約7,100人を対象に、1991年から2004年まで追跡調査し、心疾患の徴候のある被験者を選別した。被験者の約70%が男性で、大多数(91%)が白人であった。研究終了時までに約2.7%が冠動脈疾患を発症した。被験者は、自宅に持ち帰ったものを含め、仕事に費やす時間数を報告した。
研究の結果、半数以上(54%)が1日7~8時間、21%が1日9時間、15%が1日10時間、10%強が11時間以上働いていた。労働時間が1日11時間強の被験者では心疾患リスクが高まると同時に、その一部は他のリスク全般が高まったという。
長時間働く人は、運動や健康的な食事、医師の診察を受ける時間が少ない。より多くのストレスに曝され、睡眠時間が短く、心血管リスクの一因となる行動をとっている可能性がある。
英ロンドン大学ユニバーシティカレッジの社会疫学教室では、低リスク集団に属する英国の公務員約7,100人を対象に、1991年から2004年まで追跡調査し、心疾患の徴候のある被験者を選別した。被験者の約70%が男性で、大多数(91%)が白人であった。研究終了時までに約2.7%が冠動脈疾患を発症した。被験者は、自宅に持ち帰ったものを含め、仕事に費やす時間数を報告した。
研究の結果、半数以上(54%)が1日7~8時間、21%が1日9時間、15%が1日10時間、10%強が11時間以上働いていた。労働時間が1日11時間強の被験者では心疾患リスクが高まると同時に、その一部は他のリスク全般が高まったという。
長時間働く人は、運動や健康的な食事、医師の診察を受ける時間が少ない。より多くのストレスに曝され、睡眠時間が短く、心血管リスクの一因となる行動をとっている可能性がある。
2011年5月1日日曜日
子ども初の脳死判定
4月12日、交通事故による重症頭部外傷で関東甲信越地方の病院に入院していた10歳以上15歳未満の男子が法的に脳死と判定された。脳死判定と臓器提供を家族が承諾した。13日朝に臓器摘出手術が行われ、待機患者に移植された。
15歳未満を含め、本人の意思が不明でも拒否していない場合は家族の承諾で脳死での臓器提供ができるようにした改正臓器移植法が2010年7月に施行されて以降、15歳未満の脳死判定は初。書面や口頭で拒否の意思表示はなかったことを家族に確認したという。
移植ネットは家族のコメントを発表、「息子は将来は世の役に立つ仕事をしたいと言っていた。臓器提供があれば命をつなぐことができる人たちのために身体を役立てることが、彼の願いに沿うことだと考えた」などとしている。
2回の脳死判定は12日午前7時37分に終了し、死亡と宣告された。警察は午前8時49分から13分間、検視をした。
本人が18歳未満の場合、虐待を受けた疑いがないことを確かめる必要がある。移植ネットによると、今回は提供病院で委員会や対応マニュアルを作るなど態勢が整っていることや、院内の倫理委員会が臓器摘出を承認したことを確認した。
移植ネットによると、4月8日に主治医が家族に回復は困難との見通しを示した後、臓器提供の機会があることを知らせた。同日、脳死とされうる状態と判断した。
9日には両親らの希望を受け、臓器移植コーディネーターが家族に臓器提供に関し約2時間説明。11日に再度説明をした後、午前11時33分に家族から脳死判定と臓器摘出の承諾書を受け取った。
心臓は大阪大病院で10代の男性、両肺は東北大病院で50代の女性、肝臓は北海道大病院で20代の男性、膵臓と一方の腎臓は藤田保健衛生大病院で30代の女性、もう一方の腎臓は新潟大病院で40代の男性に移植された。小腸は医学的理由で断念された。
従来は意思表示カードなどの書面で提供意思を示した15歳以上でなければ脳死での臓器提供はできなかったが、09年7月、提供数増加を目的に提供条件を緩和した改正法が成立した。
15歳未満を含め、本人の意思が不明でも拒否していない場合は家族の承諾で脳死での臓器提供ができるようにした改正臓器移植法が2010年7月に施行されて以降、15歳未満の脳死判定は初。書面や口頭で拒否の意思表示はなかったことを家族に確認したという。
移植ネットは家族のコメントを発表、「息子は将来は世の役に立つ仕事をしたいと言っていた。臓器提供があれば命をつなぐことができる人たちのために身体を役立てることが、彼の願いに沿うことだと考えた」などとしている。
2回の脳死判定は12日午前7時37分に終了し、死亡と宣告された。警察は午前8時49分から13分間、検視をした。
本人が18歳未満の場合、虐待を受けた疑いがないことを確かめる必要がある。移植ネットによると、今回は提供病院で委員会や対応マニュアルを作るなど態勢が整っていることや、院内の倫理委員会が臓器摘出を承認したことを確認した。
移植ネットによると、4月8日に主治医が家族に回復は困難との見通しを示した後、臓器提供の機会があることを知らせた。同日、脳死とされうる状態と判断した。
9日には両親らの希望を受け、臓器移植コーディネーターが家族に臓器提供に関し約2時間説明。11日に再度説明をした後、午前11時33分に家族から脳死判定と臓器摘出の承諾書を受け取った。
心臓は大阪大病院で10代の男性、両肺は東北大病院で50代の女性、肝臓は北海道大病院で20代の男性、膵臓と一方の腎臓は藤田保健衛生大病院で30代の女性、もう一方の腎臓は新潟大病院で40代の男性に移植された。小腸は医学的理由で断念された。
従来は意思表示カードなどの書面で提供意思を示した15歳以上でなければ脳死での臓器提供はできなかったが、09年7月、提供数増加を目的に提供条件を緩和した改正法が成立した。
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