2010年8月21日土曜日

小児肥満(2)

非薬物治療がすべての肥満治療,特に小児肥満治療の基礎であるべきで,常に第一選択治療とされるべきだ。ある論評は,家庭に根差した行動療法プログラムにより,食習慣,身体活動習慣,思考パターンの変更を目的としたライフスタイル介入を行うことで,短期的・長期的に有意かつ臨床的に意義のあるレベルで小児と青年期の肥満を減少させることができると結論付けている。
英国などのガイドラインは,具体的なカロリー摂取量を明示せずに行動療法を強調している。
エネルギー消費による減量の奨励は,食事習慣への介入ほど注目されていなかったが,今回の報告ではテレビ視聴を制限するなど,身体を動かさない習慣を減らすことへの介入が検討され,有望であることがわかった。
食習慣の変更に関する戦略として,ニューヨーク州立大学バッファロー校が開発した食品に関する交通信号システム(摂取を控えるべき有害な食品に赤,適量を摂取すべき食品に黄色,常に摂取すべき食品に緑のマークを表示)などがある。
米国心臓協会が提唱する動機付け面接は,習慣の変更に対する準備ができていないと感じている親にとって有用だ。居住地域で肥満青少年を対象とした夏期合宿を行うことについては,短期の有効性が確認されているが,長期の影響に関してはまだ不明である。

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