2011年4月15日金曜日

高度受動喫煙と乳がん

喫煙女性だけでなく、高度の受動喫煙にさらされている女性も乳がんのリスクが高いということが、米ウエストバージニア大学の研究グループによってわかった。同グループは、50〜79歳の女性7万9,990例を対象に、閉経後女性の生涯にわたる能動喫煙および受動喫煙への曝露と浸潤性乳がんとの関係を検討した。平均10.3年間の追跡で3,520例に浸潤性乳がんが確認された。解析の結果、喫煙経験のない女性と比較した過去の喫煙者と現喫煙者の乳がんのリスクは伴に高かった。多い喫煙本数、長い喫煙期間、10歳代での喫煙開始が有意なリスク上昇と関係していた。最もリスクが高かったのは50年以上喫煙している女性で、喫煙による乳がんリスク上昇は、禁煙後20年まで続いた。また、高度(小児期に10年以上、成人期に自宅で20年以上、成人期に職場で10年以上)の受動喫煙への曝露によって乳がんのリスクは、受動喫煙への曝露がなかった女性と比較して高かった。しかし、受動喫煙への曝露が少ない女性では有意な関係はなく、累積曝露に対する明らかな用量反応は見られなかった。

0 件のコメント:

コメントを投稿