2011年2月27日日曜日

糖尿病入院

米ミシガン大学の調査によると、若年成人、特に若年女性で糖尿病による入院患者数が急増しているようだ。
米国では推定2,400万人が糖尿病に罹患している。完治は望めないが、糖尿病患者は投薬、健康的な食事と身体活動によって疾患を管理することができる。
調査では今回、糖尿病による入院の過去14年の傾向を把握するため、1993~2006年の全米入院患者データベースを使用、そのうち糖尿病と診断された退院患者データを検討した。
その結果、全年齢層で糖尿病による入院は65%増加。さらに、30歳代の若年成人の入院数は1993~2006年に2倍超となった。
研究によると、この入院の傾向は過去30年間の米国全土における肥満率の急増を反映しているようだ。
また今回の研究では、20歳代と30歳代のデータについて調べた結果、妊娠による入院を除外した後でも、男性と比べ女性では糖尿病による入院リスクが1.3倍高いことが分かった。この原因として(1)若年者では、男性よりも女性で肥満率が高い(2)男性よりも女性の方が糖尿病の症状が重い傾向にある—点を挙げ、このような状況は、若年女性で糖尿病の予防治療を受ける機会が少ないことの表れだとしている。
過去の研究では、糖尿病女性は予防的ケアの利用が少なく、積極的な内科的治療をあまり受けていないため、入院後の心血管障害による転帰が悪化することがわかっている。
今後、糖尿病患者の増加を防ぐためには、若年成人、その中でも特に女性をターゲットにした糖尿病予防策が必要である。また、糖尿病に罹患した若年成人の健康全般を改善するための医療介入が求められる。

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