2011年2月20日日曜日

痛風

働き盛りの男性に多い痛風に悩む人が増えているようだ。厚生労働省の国民生活基礎調査によると、07年の国内の患者数は約85万人で、98年(約59万人)の約1・4倍。食生活の変化やストレスの増加などにより、以前に比べ若い人も発症しやすくなったことが原因とされる。
痛風は、急に足の親指の付け根などが赤く腫れて激痛が走る生活習慣病。痛みで動けないこともある。原因はプリン体の老廃物である尿酸が血液中に過剰に増え、関節にたまって結晶化すること。体が結晶を異物と見なして排除しようとするため、激痛を伴う発作が起こる。足の甲やかかと、くるぶし、アキレスけん、ひざなどが痛む場合もある。
発作は片足の親指に表れる場合が多い。むずむずするような違和感が寝る前から始まり、朝には激痛になっているなど、1日以内に痛みがピークに達する。
痛風は欧州などでは紀元前から報告があり、フランスのルイ14世やレオナルド・ダビンチら多くの著名人もかかったとされる。日本では明治時代まではほとんど知られておらず、食生活の欧米化が進んだ1960年代以降に患者が増えたという。
患者の98~99%は男性。女性ホルモンに尿酸の排せつを促す働きがあり、血液中の尿酸濃度(血清尿酸値)は男性の方が高いため。特に、よく食べよく酒を飲む30~60代の肥満男性が痛風になりやすい。メタボリックシンドロームの人はリスクが高く、足に原因不明の痛みが出たら痛風を疑い、内科や整形外科を受診した方がいい。

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