2011年2月13日日曜日

高齢者の歩行速度

高齢者の歩行速度によってその後の生存の予測が可能であると、米ピッツバーグ大学などのグループが発表した。
同グループは、地域在住の65歳以上の高齢者を対象とした9件のコホート研究の参加者計3万4,485例のデータを用いて、登録時の歩行速度と生存との関係を調べた。参加者の平均年齢は73.5歳、平均歩行速度は0.92m/秒であった。
9研究の追跡期間は6〜21年間で1万7,528例が死亡。全体の5年生存率は84.8%、10年生存率は59.7%であった。解析の結果、すべての研究で歩行速度は生存率と有意な関係を示し、歩行速度が0.1m/秒速くなるごとに死亡リスクは12%低下した。75歳時点の歩行速度の分布による予測10年生存率の幅は男性では19〜87%、女性では35〜91%だった。
年齢、性と歩行速度に基づく生存予測の精度は、年齢、性、歩行補助具の使用、自己申告による身体機能に基づく予測、あるいは年齢、性、慢性疾患、喫煙歴、血圧、BMI、入院歴に基づく予測と同等であった。

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