2010年6月8日火曜日

統合的ケアプログラム

慢性腰痛のため仕事ができない患者が特定のタイプのリハビリテーションプログラムを受けると、平均4カ月早い回復がみられることが新しい研究で示された。オランダおよびカナダのグループによる今回の研究では、仕事のできない状態が平均6カ月続いている18~65歳の慢性腰痛患者134人を対象に、通常の治療を受ける群と「統合的ケア(integrated care)」と呼ばれるプログラムを受ける群に無作為に割り付けた。統合的ケアプログラムでは、労働環境に適応するための調整や、患者に安全な動き方と積極的に動くことを教える運動プログラムを実施した。1年の間に、統合的ケアプログラムを受けた患者は平均88日で仕事に復帰することができたが、通常の治療を受けた患者は復帰までに平均208日を要した。疼痛の改善レベルについては両群間に統計学的有意差は認められなかったものの、統合的ケアプログラムによって患者の機能的状態が有意に改善され、自宅と職場の両方で身体障害が軽減されたと研究著者らは指摘している。

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