2010年6月22日火曜日

末梢血幹細胞移植

骨髄移植推進財団は、白血病の治療のために、健康な人の血液から、血液のもとになる造血幹細胞を取り出して移植する末梢血幹細胞移植について、これまで血縁者間に限られていた移植を、非血縁者間でも行う方針を決めた。厚生労働省の了承を得た上で、今年10月から実施する予定。末梢血幹細胞移植は、骨髄移植と違い提供者に全身麻酔をする必要がないのが利点。海外では白血病治療の主流となっているが、国内では、血縁者間に限り実施されているため、年間500件程度にとどまっている。同財団は運営する日本骨髄バンクへの登録者の約36万人の中からドナーを選ぶ考えで、年内は施設を限定して1~2件実施、来年は15~20件を実施する方針。5年後以降は160施設程度での実施を目指す。末梢血幹細胞移植を行う場合、ドナーには移植前に幹細胞を増やす薬剤を投与するが、2002年にドナーの女性が白血病を発症して死亡。厚労省研究班が、幹細胞を提供した3264人を追跡調査した結果、薬剤と白血病の関係は否定できると結論付けていた。非血縁者間の末梢血幹細胞移植の導入は今後、移植件数の増加につながるだろう。

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