2010年6月9日水曜日

妊娠糖尿病

妊娠中、特に妊娠初期(1~12週まで)における過度の体重増加は、妊娠中期(13~24週まで)から後期(25週~出産まで)の妊娠糖尿病の発症リスクを上昇させることが、米カイザーパーマネンテ研究所の研究で明らかになった。研究では、1996年から1998年の3年間に出産した女性の記録から、妊娠糖尿病345例および非妊娠糖尿病800例のデータを検討した。出産時年齢や経産歴、妊娠前のボディ・マス・インデックス(BMI)、人種などの因子を調整した結果、妊娠中の体重増加が米国医学研究所推奨範囲を超えた妊婦では、増加が推奨範囲内あるいはそれ以下だった妊婦に比べて、妊娠糖尿病の発症リスクが50%上昇することが判明した。妊娠中の体重増加と妊娠糖尿病の関連は、過体重や非白人女性において最も強かったという。研究では、妊娠初期の体重増加は修正可能な危険因子であることも明らかになった。医療従事者は、患者が特に妊娠初期のうちに適切な妊娠体重について話しを行い、妊婦の体重増加を監視していく必要がある。妊娠糖尿病は米国で全妊娠の7%に合併するとされ、早産や帝王切開、産後の2型糖尿病発症の原因になるだけでなく、出生児の将来の糖尿病発症や肥満リスクも上昇させる。

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