2010年6月20日日曜日

日本人の腸内細菌

日本人の腸内細菌には北米人で見られない海藻を消化する酵素の遺伝子があることが、フランスとカナダの研究でわかった。のり巻きずしなどを食べる習慣を通じ、ノリに潜んでいた海の微生物が持つ能力を腸内細菌が取り込んだ可能性が高いという。研究グループは、日本人13人と北米人18人の腸内細菌のゲノム(全遺伝情報)を網羅的に解析。すると日本人の腸内細菌だけから、ノリの仲間を餌にしている海洋微生物が持つ、炭水化物を分解する酵素を作る遺伝子が見つかった。人間は自力では消化できない食物からも栄養を摂取するため、細菌に腸というすみかを与え、代わりに、細菌が持つ消化の力を借りている。研究グループは、腸内細菌の働きは多様だが、食べ物に付着した微生物からその機能がもたらされているのだろうと分析。地域の食文化と、腸内細菌の特性の関連を示すものだ。

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