2010年6月25日金曜日

悪玉免疫細胞

関節リウマチや多発性硬化症などの原因となる悪玉免疫細胞を作る遺伝子を、東京医科歯科大学などのチームが突き止めた。この遺伝子の働きを抑えれば、関節リウマチなどの新しい治療法になると期待される。英科学誌ネイチャーに12日発表した。免疫細胞は通常、ウイルスなど体内に侵入した異物を探知して攻撃するが、悪玉細胞は自分自身の体も攻撃。神経細胞が傷つけば多発性硬化症、骨なら関節リウマチを引き起こす。同大の研究チームは、関節リウマチ患者の悪玉細胞で「IカッパーBゼータ」という遺伝子が働いているのを発見。マウスでこの遺伝子を働かないようにすると、悪玉細胞の数が通常の5分の1以下に減り、多発性硬化症を起こす薬剤を注射しても発症しなかった。関節リウマチは国内に約70万人、多発性硬化症は約1万2000人の患者がいる。IカッパーBゼータを狙い撃ちする薬を開発できれば、副作用が少ない治療法になるという。

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