2010年6月13日日曜日

手足口病

ピコルナウイルス科のエンテロウイルスの一種が原因となっておこるウイルス性疾患。病名は手のひら、足の裏、口内に水疱が発生することに由来する。原因となるウイルスに、コクサッキーウイルスA16やエンテロウイルス71などが挙げられる。本症は中等度の感染力があり、粘液や外気からの直接感染または感染者の糞便により伝染する。症状としては、発熱 や口唇周囲の紅潮 、手掌と足底の水ぶくれやただれなどがある。ただし、常に全ての徴候が出現するとは限らない。手足口病のための特別な治療はない。ただれた部位の熱や痛みといった個々の症状は、薬物を用いて緩和することができる。本症は、一定の過程を経て進行するウイルス性疾患であり、症状が重篤でない限り、薬が出さないことが多い。通常、感染症が治るまで自宅で安静にすることが病気に苦しむ子供にとって最も大切なことである。熱冷ましは高熱を下げるのに役立ち、水やぬるま湯による入浴もまた、乳幼児の熱を下げるのに役立つ。なお本症は、家畜感染症である口蹄疫とは異なる(口蹄疫の原因もピコルナウイルス科の一種であるが、ヒトにおいては発症しない)。手足口病は通常、乳幼児に感染し、病気としてはごくありふれたものである。 本症は通常、保育所幼稚園での流行として、夏季に起こるのが一般的である。

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