2010年6月19日土曜日

環境と脳の発達

幼児期に脳の神経回路が形成される際、神経細胞が外部から刺激を受けて活発に活動することで細胞間の結合がより強化されることを大阪大と東京大のチームが突き止めた。先天的な要因だけでなく、視覚や聴覚などの五感から受ける後天的な環境も脳の発達に影響しているようだ。研究では試験管内で脳の神経細胞の配線を再現。神経回路をつくる軸索の起点となる脳の「視床」と、軸索がのびる標的となる「大脳皮質細胞」で、刺激を受けたときに出る電気的パルスをそれぞれ観察し、細胞の活動が軸索の枝分かれに与える影響を調べた。すると、視床と大脳皮質細胞のどちらか一方でも活動が弱いと枝分かれは起こらず、両方が同時に活発な場合にのみ枝分かれが促進され、神経細胞間の結合が強化されることが分かった。

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