2011年5月2日月曜日

長時間労働と心疾患

心疾患の危険因子(リスクファクター)に長時間労働を加える時が来たのかもしれない。同僚よりも長時間働くと、心臓発作が起きる可能性が有意に増大することが、英国の事務職を対象とした新しい研究でわかった。労働時間が定期的に1日11時間以上の人は1日7~8時間の人に比べて心疾患を発症する可能性が67%高かったという。
英ロンドン大学ユニバーシティカレッジの社会疫学教室では、低リスク集団に属する英国の公務員約7,100人を対象に、1991年から2004年まで追跡調査し、心疾患の徴候のある被験者を選別した。被験者の約70%が男性で、大多数(91%)が白人であった。研究終了時までに約2.7%が冠動脈疾患を発症した。被験者は、自宅に持ち帰ったものを含め、仕事に費やす時間数を報告した。
研究の結果、半数以上(54%)が1日7~8時間、21%が1日9時間、15%が1日10時間、10%強が11時間以上働いていた。労働時間が1日11時間強の被験者では心疾患リスクが高まると同時に、その一部は他のリスク全般が高まったという。
長時間働く人は、運動や健康的な食事、医師の診察を受ける時間が少ない。より多くのストレスに曝され、睡眠時間が短く、心血管リスクの一因となる行動をとっている可能性がある。

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