2011年5月12日木曜日

ベリー類

ハーバード大学公衆衛生学部(ボストン)の研究で、ベリー類の摂取によってパーキンソン病(PD)の発症リスクが低減され,さらに男性ではリンゴやオレンジなどフラボノイド含有率の高い食品の摂取によって低減効果が高まることがわかった。
研究では,男性4万9,627例と女性8万171例を対象に,質問票とデータベースを用いて算出したフラボノイド摂取量と,PD発症リスクとの関係を分析。この研究には20~22年間に及ぶ追跡調査を伴っている。なお,フラボノイド摂取量に関しては,含有率が最も高い紅茶,ベリー類,リンゴ,赤ワイン,オレンジ(果物と果汁)を対象に,品目別に分析された。
その結果,研究期間中にPDを発症したのは782例だった。そのうち,男性におけるフラボノイド摂取量の最高位20%では,最低位20%よりもPD発症率が約40%低かった。一方,女性ではフラボノイド摂取量とPD発症率との相関関係は認められなかった。しかし,フラボノイドに関するサブ解析によると,男女とも主にベリー類によるアントシアニンの習慣的な摂取と,PD発症率低下との間に有意な相関関係が認められた。
この研究は,フラボノイドとPD発症リスクとの相関関係についてヒトを対象に分析した初めてのもの。今回の結果から、フラボノイド,特にアントシアニンを含む一連の食物に,神経保護作用があることが示唆された。

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