2011年5月30日月曜日

瞼裂斑

紫外線が原因の1つとされる疾患で白目の一部が黄色く濁り、シミのような症状が出る瞼裂斑(けんれつはん)。同症状の有病率は約6割、潜在的なものも含めると約8割に達する一方で、認知度はわずか0・7%にとどまっている。眼の不快症状にも影響する身近な眼疾患であるという認識を持つことが重要。同症状のある人では白内障発症のリスクが高いことも最近の研究で明らかになってきているため、早い時期からの正しい紫外線対策が求められる。
瞼裂斑とは、黒目のすぐ脇の白目部分に生じる黄色や褐色がかった隆起性の病変で、ありふれた病変のため眼科医のなかでも非常に軽視されており、カルテへの記載もない場合が多い。だが、研究的にも臨床的にも瞼裂斑は重要な病気であることが認識され始めているという。
紫外線関連疾患として白内障や翼状片は広く知られているが、いずれも大人になってから発症する。一方で、瞼裂斑は早い人で10代から起こる。
瞼裂斑の成因は、たん白糖化最終産物の沈着やD-アミノ酸を含むたん白質の凝集物などが挙げられ、充血や局所的なドライアイの原因になることも少なくない。このほか、翼状片の前駆病変となる可能性もある。
若いうちからの紫外線対策が瞼裂斑に関してはとくに重要。正しい紫外線対策が瞼裂斑、さらには白内障の予防につながる。UVカットコンタクトレンズとサングラスの併用が最も有用である。

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