2011年6月19日日曜日

フィブリノゲン

医薬品開発会社の免疫生物研究所は、血液を固める作用のあるタンパク質「フィブリノゲン」を、遺伝子組み換えカイコから生産することに成功した。同社によると、カイコによるフィブリノゲン生成に成功したのは世界初。
止血などに用いられるフィブリノゲン製剤は人の血液から製造されるため、C型肝炎などのウイルスが混入するリスクがあり、一部の製剤による感染被害で薬害肝炎訴訟も起きた。カイコを使えばウイルス混入の恐れがない上、血液由来の製剤より安価な製造が期待できる。
日本製粉との共同研究で、カイコの遺伝子にフィブリノゲンを発現する人の遺伝子を組み込み、繭に分泌されたフィブリノゲンを抽出する仕組み。免疫生物研究所は、安全性の確認などで実用化には3~5年かかるとみている。今後、繭を大きくしたり、抽出の効率を上げたりして生産量の向上を図る。

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