2010年9月10日金曜日

コンタクトレンズ(1)

コンタクトレンズの使用者は年々増え、国民の1割を超す1500万人以上と言われる。これに伴う目の病気も増加傾向にあり、使用者の7~10%に発生していると推測されている。中でも細菌などによる角膜感染症は、重症化すると視力低下の要因にもなる。こすり洗いなど、毎日の適切なケアが大切。レンズの汚れなどにより角膜の表面に傷ができると、細菌などが入り込みやすくなる。治っても視力に影響を残すことがある。
コンタクトレンズの主流はハードレンズからソフトレンズに移り、利用者は約7割を占める。ハードレンズは目にトラブルがあると痛みを感じるが、ソフトレンズは角膜と密着しているため、まぶたの刺激を和らげ痛みを抑える効果があり、病気に気付きにくい。また、利用者は低年齢化しており、10代や20代のトラブルも増えている。
コンタクトレンズは直接目に触れるため、医師の処方が必要な高度管理医療機器。角膜を覆うため、レンズの汚れや酸素不足で、角膜に傷がつきやすくなる。
コンタクトレンズによる目の病気は、角膜の表面に小さな傷がつく点状表層角膜症、深くまで傷が達する角膜浸潤や角膜潰瘍、上まぶたの裏側(結膜)にブツブツができる巨大乳頭結膜炎などがある。
近年問題になっているのが、細菌やカビなどによる角膜感染症。目の痛みや充血などを起こし、失明する恐れもある。中でも増えているのが、他の細菌を餌にして増殖するアカントアメーバと呼ばれる微生物によるもので、特効薬がなく治りにくいのが特徴。
日本眼感染症学会などがまとめた全国調査の中間報告(07年4月~08年8月)では、コンタクトレンズ使用が原因と考えられる角膜感染症で入院した患者は233人(平均年齢28歳)。水回りなどに存在する細菌・緑膿菌やアカントアメーバが、角膜の病巣部のほか、レンズケースからも多く見つかった。

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