2010年7月10日土曜日

百日咳(1)

感染するとしつこいせきが長期間続き、乳児では死亡する場合もあるため、子どもの流行が警戒されてきた百日ぜきで、大人の患者が急増し、今年は小児科から報告される患者の半数以上を20歳以上が占めていることが国立感染症研究所の分析で分かった。現状のまま有効な対策をとらなければ成人を中心とした流行が毎年継続的に発生し、大人から乳児への感染の増加が懸念される。現在の乳幼児期に加え、思春期などにワクチンを追加接種する方法を早急に検討すべきなようだ。百日ぜきは夏に患者が多いため、今後増加が予想される。近年は大学で集団発生が確認されるなど大人の患者が多い傾向があるが、今年は5月上旬までに報告された患者全数のうち20歳以上が56・0%で、2000年以降で大人の割合が最も高い。百日ぜきの治療には抗菌薬が有効で、早期の投与で症状を軽くし菌を排出する期間の短縮が期待できる。さらに免疫を強めるには、ワクチンの追加接種が有効という。せきが出た場合は、周囲に感染を広げないためにマスクを着用するなど、せきエチケットを心掛けることが重要だ。

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