2010年7月28日水曜日

肥満抑制タンパク

細胞内で脂肪のもととなる物質ができるのを妨げたり、脂肪を溶かして減らしたりする作用があるタンパク質を、東京大学疾患生命科学教室が見つけた。この研究が肥満治療の新薬開発につながる可能性がある。脂肪細胞には脂肪の貯蔵庫となる脂肪滴があり、滴の数が増えたり脂肪を蓄えて大きくなると肥満になる。研究では、「AIM」というタンパク質が体重の増減に関与することに着目。脂肪のもととなる「脂肪酸」を糖から合成する酵素の働きを、AIMが抑制していることを突き止めた。AIMは脂肪細胞の成熟を抑制、細胞外から脂肪酸を取り込めないように働いていた。脂肪細胞にAIMを加えると、脂肪滴が溶けて小さくなる。脂肪酸の不足を補うよう滴の脂肪が分解されるらしい。太り始めると血液中のAIM濃度が高まることも判明、AIMは太りすぎを抑える役割を果たし、その能力を超える脂肪蓄積が進むと肥満になるらしい。AIMはもともと人間が持つタンパク質なので副作用もない。肥満になってから投与しても効果があるという。

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