2010年7月23日金曜日

減量のための運動量

運動が健康に良いことはよく知られているが、実際に体重増加の予防に必要な運動量はどのくらいなのだろうか。この問題を調べた論文が、米国医師会雑誌に掲載された。論文によると、いったんBMI【体重(kg)を身長(m)の2乗で割った肥満度】が25以上になると、運動だけで体重を維持するには手遅れで、食事によるカロリー制限が必要となる可能性があるようだ。また、米国心臓協会などのガイドラインが勧める『週150分程度の運動』は、(心臓病や糖尿病など)慢性疾患のリスクを下げるには十分だが、体重増加じたいを予防するには不十分な可能性があると論じている。この研究の対象者のエネルギー摂取量は1日約1,740kcal程度で、日本人の50~59歳女性の1,771kcalとほぼ同程度だ。したがって今回の結果は、日本の中年女性にもある程度当てはまるのではないかと思われる。それにしても、体重増加を予防するには1日1時間以上の早歩きなどの運動が必要というのは、継続して実行するにはかなりの運動量に思える。ただ、これより少ない運動でも、多少の体重増加はあったとしても、糖尿病や心臓病の予防には有効である。

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