2010年7月2日金曜日

妊婦のインフルエンザ治療

日本産科婦人科学会は、新型インフルエンザに感染し、治療薬のタミフルやリレンザの投与を受けた妊婦と、その妊婦から生まれた赤ちゃんに、先天性の異常などの副作用がないかを調査すると発表した。全国約500施設で、昨年9月以降に登録した妊婦らが対象。計1万人が目標で、赤ちゃんは2歳になるまで追跡する。こうした大規模調査は世界でも例がないといい、学会は年内に一定の結果をまとめ、公表するとしている。胎児に対するタミフルの安全性は、国立成育医療研究センターが約90人を対象にした調査で「安全」とするデータしかなかった。昨年新型インフルエンザが流行した後、海外で感染した妊婦の死亡例が相次いだことを受け、学会は妊婦へのタミフル投与を推奨した。同学会は「学会として積極投与を勧めた責任があり、きちんと検証する。しっかりしたデータが得られ、問題がなければ、今冬の流行時にも積極的に使える」と話している。また、同学会は、国内で妊婦の死者が出なかった理由を、厚生労働省研究班で検討する考えを示した。重症化して入院した妊婦74人について、タミフル投与の有無や投与時期、妊娠段階との関係などを調べる。

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