2010年7月29日木曜日

虫刺され

一口に虫刺されといっても、虫の種類や過去に刺された頻度などによって症状は千差万別。ハチはもちろん、蚊やブユでも炎症が強ければ皮膚科に相談した方が良い。虫刺されは、医療現場では虫刺症、虫咬症などと呼ばれる。原因は、①蚊やブユなどが血を吸うときに注入する血液の凝固を防ぐ物質と②ハチやムカデ、ドクガの幼虫(毛虫)などが攻撃や保身のために持つ有毒物質に大別される。家庭でも頻繁に経験するのは、蚊やノミ、ブユに刺され、かゆみやぷつんと膨らんだ赤い発疹などが出るケース。蚊などの血液凝固を防ぐ物質は有毒ではないが、人の体が「異物」と判断するため、アレルギー反応によるかゆみや赤みが起こる。一般的に、生まれて初めて蚊に刺されたときは無症状だが、何度か刺されると1~2日後に症状が出るようになる(遅延型反応)。繰り返し刺されて幼稚園~小学生くらいの年齢になると、刺されてすぐに出る症状(即時型反応)と遅延型の両方が出る。刺されて症状が出てから1、2時間程度でいったん治まったあと、再び赤みやかゆみ、腫れが数日以上続くケースだ。さらに同じ虫に刺され続けると、最後にはアレルギー反応が出なくなることがある。治療は、激しいかゆみがあるときは患部を冷やし、ステロイドの入った塗り薬などを使う。炎症が強ければ抗ヒスタミン剤なども内服する。虫刺されのように見えても実は肝疾患や血液疾患、金属アレルギーなど別の病気が原因のこともある。

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